第2話 ページ3
「さ、A帰ろっか」
負傷した恵を補助監督に預けると私達は駅までタクシーを乗り付け新幹線へと乗った
『これ私いる意味あった?』
そう聞くとギギギと首をぎこちなく動かしながらこちらを向く
「ナカッタデス」
ですよねー、想像通りの返事に思わず苦笑が漏れる
『べつにいいよ、今回は面白いもの見れたし』
いつもみたいにしょうもない呪霊とか、低級の討伐とかだったら流石に小言の1つ2つはあっただろうけども、時代の節目になろうとも日にその瞬間を目にできたのは自分的にも結構な満足だ
「面白いものって恵のこと?それとも悠仁?」
確かにあそこまでぼろぼろになった恵もかなりレアだ
『宿儺の器かな、あれは悠仁クンだっけ?1000年ぶりの目覚め、強靭な肉体、純粋な少年。どれも不均衡にぐらついている。またいそがしくなりそう』
どれも偶然とは思えないほどピースが集まってしまっている。これが私達にとって良い方向に傾くのかそれとも破滅へと駆けていくのか
「あ、そうそう。言い忘れてたことがあった」
悟は爆弾を投下するのがとても上手い。昔からずっとそうだ
「A今日から新一年生の副担ね、」
『は?』
「聞こえなかった?だから、教職、今日から」
やれやれもう老化?僕の6つも下のくせに普段からそうやってカリカリしてるからだよとニヤニヤしながらそういった
『副担任、うそ、夜蛾先生の許可は?』
「僕が事前にもらっちゃいましたー!」
そう嬉しそうにピース悟の顔面に一発いれてやろうかと思ったが流石に車内ではまずいので後回し
自分がやりたくなかった職業トップ3には入るよ、ほんとに
『まじかよ、』
「フリーだったんだから良いじゃん」
口をとがらせて悟は言う
自由じゃないのが嫌でフリーになるんだって言ったよね
『、、、はぁ、』
もうこうなればどうしょうもないわ、夜蛾先生の判子もあるし
「これからAと仕事ができると思うと、、、」
そういいニマニマしている姿は気持ち悪すぎる、ほんとに教鞭とってんの?
「ねぇ、今すごく失礼なこと考えてない?」
『ん?いやこいつアウトだわーって』
ほんとに心配しかないわ
「失礼だな〜もー」
はぁ、こいつもうすぐ30だよね。何そのあざとい感じ
ま、いっか。暇しなそうだしね
「Aー、喜久福あーげる」
これと同じ職場って仕事押し付けられる自信しかないわ
明日からの私ファイト
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:カヌレ | 作成日時:2022年11月25日 19時