羽ばたけるなら3 (ページ3)

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合理的虚偽ページ3

ガラッ

え、、あの辺の空気だけ重すぎない？

教室の扉を開くと、絶望した顔の上鳴くん、三奈、切島くん、砂藤くんがいた。
瀬呂くんも少し自信が無さそうな顔をしている。

「みんな…合宿の土産話楽しみに…してるから…！」
「ま、まだわかんないよ、どんでん返しがあるかもしれないよ！」
「よせ緑谷、それ口にしたらなくなるパターンだ」

「試験で赤点取ったら林間合宿行けずに補習地獄…そして俺達は実技クリアならず…これでまだわからんのなら、貴様の偏差値は猿以下だ！」

「わかんねぇのは俺もさ。峰田のおかげでクリアしたけど寝てただけだ！とにかく採点基準が明かされてない以上は…」

ま、、原作通りなら大丈夫だよね。

その様子を横目で見ながら、お茶子の元へ向かう。
「おはよ〜、朝からみんな元気やね」
「Aおはよ！うちが来た時には、皆こうだったよ…」
「皆で行けると良いね」
「そうやね！」

「予鈴が鳴ったら席につけ」
相澤先生がそう言うと、皆スタッと急いで自分の席に着く

「おはよう、今回の期末テストだが、残念ながら赤点が出た、したがって、林間合宿は…全員行きます」

「「「どんでん返しだぁぁ」」」

「行っていいんですか！？俺ら」
切島くんの言葉に相澤先生が答える

「ああ、赤点者だが筆記の方はゼロ。実技で切島・上鳴・芦戸・砂藤、あと瀬呂が赤点だ、今回の試験、我々ヴィラン側は、生徒に勝ち筋を残しつつどう課題と向き合うかを見るよう動いた。でなければ、課題云々の前に詰む奴ばかりだったろうからな」

「本気で叩きつぶすと仰っていたのは？」
「追い込む為さ。そもそも林間合宿は強化合宿だ。赤点取った奴こそここで力をつけてもらわなきゃならん、、合理的虚偽ってやつさ」

うぉおおお
と、赤点を取った組が一角に集まって喜び合っている。

先生の言葉を聞くと、飯田くんがシュッ手を挙げて、席を立つ「しかし、二度も虚偽を重ねられると信頼に揺らぎが生じるかと…」

「確かにな、省みるよ、ただ全部嘘ってわけじゃない、赤点は赤点だ。おまえらには別途に補修時間を設けてる。ぶっちゃけ学校に残っての補修よりキツイからな」

シーン
「ふふっ」
赤点取った組の態度が、極端すぎて思わず笑ってしまった。