溢れた本音 ページ19
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「さすがに2人でホールは大き過ぎたね」
『あと半分もあるよ?僕もうお腹いっぱい』
「私も甘い物だけだと食べられないや」
『ははっ、僕がほぼ食べてるじゃん!
持ち帰って夜また食べる?』
「あー……うん、そうしようか。」
そう言って、
僕は残ったケーキを箱に入れて蓋を閉めた。
気が早いイルミネーションがチラホラと光り初めていて、もうすぐ日が沈む。
その時、傑から言われる。
「A、すまないが1人で帰れるかい?」
『えっ、なん……』
聞き返そうと思った時、目の前には大好きな傑がいて
ちゅ…とキスをされる。
そして、引き寄せられて僕はすっぽりと
傑の腕の中に収まった。
「…今日は帰りが遅くなりそうだから、先に寝てて」
『一緒に、帰らないの?』
「今日は予定がある。もうすぐ行く時間。」
『…帰り、起きて待ってる。』
「ふふ…珍しいね、Aが駄々っ子だ。
ねぇ、A。
君と出会えてよかったよ。ありがとう。」
『…傑? 待っ…、』
その瞬間、傑は僕の目の前から消えた。
呪霊に乗ってどこかに行ってしまったのか、
探しても探しても、傑は居なかった。
僕は大人しく、残りのケーキが入る箱を持って、
家への帰り道を1人で歩く。
傑といる時は楽しかったはずの、
クリスマスイブ全開の街並みは、
一人ぼっちの僕をより一層浮き彫りにしていて
居心地が悪かった。
そんな中、僕の心臓はいつもの倍早く鼓動を刻んでいた。
傑が僕の目の前から消える、その一瞬、
僕を強く抱きしめて、
耳元で、言ってくれた。
_______「愛してるよ、A。」
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大豆 - 一気読みしました。神作すぎです。最高です!!!!!!! (9月25日 20時) (レス) @page28 id: 41f5d68925 (このIDを非表示/違反報告)
もぐ(プロフ) - 全部一気読みできてよかったです…最高の神作でした!!何回も読み直そうと思います!ありがとうございましたっ! (8月16日 23時) (レス) @page28 id: 4a6be33ef0 (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - やばい、めっちゃ好みだわ。泣く (2023年3月3日 17時) (レス) @page28 id: 1b32a494c8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - だばぁ(泣) (2022年8月21日 14時) (レス) @page28 id: 2a4261c7b0 (このIDを非表示/違反報告)
M - コメント失礼します! マジで感動しました!タオル一枚濡れる位泣きました!この物語を作っていただきありがとうございます!!!他の作品も応援しています!!頑張ってください! (2022年8月17日 21時) (レス) @page28 id: 97799f7c89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おっ腐 | 作成日時:2022年6月22日 22時