想いと言葉 ページ16
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11月半ば、本格的に寒くなって来た頃、
離れている時間を埋めるように、
僕達は毎晩体を重ねた。
『あぁっ…す、ぐるっ、…気持ちぃ、///』
「……Aっ、…」
熱い吐息と一緒に吐かれる僕の名前。
僕の体に絡み付くのは、全てを捉えようとする視線。
足りないと言われている感覚になるくらい、
奥へ奥へと入り込まれる。
傑は何度も僕と繋がった。
僕は傑にしがみつくだけで精一杯だった。
「……A、こっち向いて」
『ん、?』
「………A、」
『…傑?どうしたの?』
「……いや、なんでもないよ。
ただ、可愛いなぁと思って。」
『……ん、…ありがと、』
傑は隠し事が増えるようになった。
何かを言いかけてやめることはしょっちゅうだし、
相変わらず僕を置いて出かけることが増えた。
ラルゥやミゲル達もその事については
何も教えてくれなかった。
______僕は、気付かないふりをした。
いつか傑が教えてくれた、傑が夢見る世界。
〈 呪いが生まれない世界 〉を現実にする為に、
今傑は動いているんだろう。
なんとなく、そんな気がした。
僕は弱いから、きっと何もしてあげられない。
時々罪悪感に押しつぶされそうになる傑すら、
僕は慰める事ができない。
こんな時、傑の隣に僕じゃなく菅田さんが居たら…
そう思わない時はなかった。
ねぇ、大好きだよ。
僕は傑を守れないけど、
でもね、愛してるよ。
傑以上の人なんていないんだ。
寝息をたてる傑の頬を撫でる。
神様、もし居るなら、
どうか、傑を守ってください。
『……愛してるよ…』
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大豆 - 一気読みしました。神作すぎです。最高です!!!!!!! (9月25日 20時) (レス) @page28 id: 41f5d68925 (このIDを非表示/違反報告)
もぐ(プロフ) - 全部一気読みできてよかったです…最高の神作でした!!何回も読み直そうと思います!ありがとうございましたっ! (8月16日 23時) (レス) @page28 id: 4a6be33ef0 (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - やばい、めっちゃ好みだわ。泣く (2023年3月3日 17時) (レス) @page28 id: 1b32a494c8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - だばぁ(泣) (2022年8月21日 14時) (レス) @page28 id: 2a4261c7b0 (このIDを非表示/違反報告)
M - コメント失礼します! マジで感動しました!タオル一枚濡れる位泣きました!この物語を作っていただきありがとうございます!!!他の作品も応援しています!!頑張ってください! (2022年8月17日 21時) (レス) @page28 id: 97799f7c89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おっ腐 | 作成日時:2022年6月22日 22時