生への執着 ページ28
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悪夢の前の蜜とでもいうのか。
指先から耳の形、声も、全てが悟の姿をしたそいつは
艶っぽい表情をしながら俺を舐める。
気色悪くて寒気がするのに、ゾッとする程気持ちいい。
少しでも動かれたらきっと腰から崩れ落ちてしまう。
「コレ、好キダヨネ」
『…っぁ、…!!』
ツー…と腰を撫でられてビクンッと体が跳ねる。
そいつはすかさず胸の突起を服越しに触れた。
目の前がチカチカする。
こいつはただ悟に姿を変えている訳じゃない。
悟"そのもの"になっているんだ。
悟の記憶そのまま反映されているんだ。
俺は浅くなっていく自分の息を感じてやっと気がついた。
俺の呪力がどんどんそいつに流れ出ている。
気づいた時にはもう遅くて、呪力は残りわずかだった。
サーと血の気が引いて、目眩がした。
するとそいつは俺から体を離すと、
腕を思い切り振りかざして俺の鳩尾を殴った。
何メートル飛ばされたか、
何枚もの扉や壁、ガラスを破った背中が痛い。
意識が朦朧とする中、どこに飛ばされたか辺りを見渡す。
そこは浴場だった。
お湯が張りっぱなしだったのか足湯くらいの深さの水が溜まる所に俺は転がっていた。
ゆっくりと起き上がる。
髪からはぽたぽたと水滴が落ちた。
悟は大丈夫だろうか。
…きっと大丈夫だろ。最強だし。
どうして急にはぐれたんだろう。
…あぁ、こいつの領域に入ったのか。
呪力を使い切ったら、死ぬだろうか。
……うん。
やけにスッキリした頭の中で自問自答を繰り返した。
ペタ、ペタ、と水を纏った足音が聞こえてくる。
もう、すぐそこに居るんだろう。
俯いて座る俺の周りの水は静かに波打つ。
パシャパシャと音を立てて、止まった。
そいつが俺を殺そうと腕を振り上げるまで、1秒。
俺はそいつの脚を思い切り殴り飛ばした。
数十メートル先にボトッと吹き飛んだ脚が落ちる。
片脚を失ったそいつはガクンと倒れて座る俺の前に
無様にも寝転がった。
見れば見るほど、悟だった。
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nns - めっっっちゃ好きです！！！！！更新お待ちしてます！！！！！ (11月3日 22時) (
レス) @page30 id: 65c15343ec (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - またの更新楽しみにお待ちしております。 (8月19日 10時) (レス) @page30 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - お元気ですか？ (7月25日 2時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
しま(プロフ) - コメント失礼します！相澤先生の小説からここまで一気読みしてしまいました！夢主くんに対して容赦なさすぎて私の性癖に刺さりまくりで最高でした…！更新、待っていますね！ヽ(ﾟ▽ﾟ︎*)乂(*ﾟ▽ﾟ︎)ﾉ (5月15日 23時) (レス) @page30 id: 901e45cbed (このIDを非表示/違反報告)
津城瑠生(プロフ) - ぁ、田辺さん好き。八の字に下がる眉頭が俺の住処です。てかこの作品とっても面白いです！！！ (2022年11月21日 12時) (レス) @page27 id: 90b7e5739a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おっ腐 | 作成日時：2022年9月1日 22時
