俺の彼氏は浮気性 3【BL】

田辺さんのこと ページ25

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あの日夜蛾に任務を言い渡されてから2日たった今日。


いよいよ悟と任務の日を迎えた。













この2日間やけに気恥ずかしくて、
何となく避けてしまっていた。


あといつも以上に傑が俺にベッタリだった。









だから、体感としては
あのやかましい悟を1週間程見ていないようだった。

本当は毎日おなじ教室にいるのに。


















補助監督の田辺さんは推定60歳くらいの見た目をした
いかにも優しそうな、眼鏡が印象的なおっさんだ。



それでも、いつも整えられた髪型や
物腰の柔らかい笑顔を見るに、
昔は相当かっこよかったんじゃないかと予想できる。




まぁ、所謂イケおじって感じだ。









そんなイケおじ田辺さんは俺の専属にしたいくらい
落ち着いていて仕事もしっかりできて、
おまけに俺の扱いもうまい。








その田辺さんが運転する車は、現在俺と悟を乗せて
目的の地へと向かっている。










今時は珍しくもない、車内が恐ろしく静かな車は、
俺と悟の関係を深くまで知っている田辺さんには
申し訳ないくらいに気まずい空気だった。







こんな気まずい空気この世に存在したのかと言うほど
絶望的に最低な車内。


田辺さんの骨張った手がハンドルを撫でる音が
やけに大きく聞こえた。













傑が俺に纏まりついていたからといって、
あの悟がこうも黙りこくるのはやはりおかしい。

そう思う俺と同じように田辺さんも
チラチラとミラーに映る悟を確認していた。









こんなにも静かな悟は、正直気色悪い。






あの任務が決まった日はバカみたいに騒いでいたのに、
何かあったのだろうか。



















そのとき、






「…あと30分程で着きますけど、
コンビニかどこか寄りますか？」






と、少し掠れた田辺さんの声が沈黙を破った。



















「寄るー」



『寄るー』

















俺と悟の声が重なり数秒の沈黙が続く。



すかさず田辺さんは「息がピッタリですね」と
優しく微笑んだ。



















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↑田辺さんイメージ画像

一癖おじさん 様より。


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