陸と天以外の男は[九条天]

0.☆*。──過去── ページ2

一過去一




私の母は病気で入院していた。


でも、そこそこ楽しかった。


父と幼馴染がいたから。




でも、ある日、父は借金を残して突然消えた。


──私を裏切った。




それから私は、男は全員が裏切ると思い込んだ。

二人と一人を除いては。







突然家に家族がいなくなった私は、一人になった。


そんな孤独から救ってくれたのは、幼馴染である陸と天だけだった。




それから、二人の親が経営している店が潰れかけた時、九条鷹匡が現れた。

──天を欲しいと言って。



でも、それよりも驚いたのは、私のことも欲しいと言われたことだ。



その人は、母を救ってくれると言った。

私も正直迷った。





"本当に信じていいのだろうか"

"男はどうせ皆裏切る"


そう思ったから。




でも、天はついて行くと言った。





そして、私も覚悟を決めた。



"この人について行く"と。







天と同じ場所から、同じ道から違う人生を歩み始めるために。

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