(32):Moving 2 ページ2
「どうも、改めまして、向かいの家に住むことになりました、
これ、宜しければどうぞ、と箱詰めをした手作りのバラアップルパイを差し出した。
彼女はまあ、と言い、微笑みながらアップルパイを受け取った。
「折角だから、中でお茶しない?」
「え、大丈夫なんですか?」
「全然!夫も中に居るし、紹介がてらに」
「それじゃあ、お言葉に甘えて…」
こうして私は工藤家の中へと潜入に成功(規格外)した。
中はとても広々としていて、私の家と良い勝負をしている。
リビングへ通されると、私はソファに腰掛けた。
紅茶を前に置くと、彼女は夫を呼びに行った。
「初めまして、向かいに越して来ました、麝香咲莉と申します」
「礼儀正しい子だね。初めまして、工藤優作だ。彼女は妻の有希子」
「元女優なの!」
「存じております。元女優の藤峰有希子さんですよね?そんなお方とお茶をご一緒できるなんて、とても夢のようです。」
ニコり、と微笑みながらそう言うと、彼女は両頬に手を当て、顔を赤く染めながら喜んだ。
「それにしても、よく出来たケーキだ」
「作り方は簡単ですよ。タルトを作って上に薄くスライスしたリンゴを並べるだけですし」
薔薇の形に整形されたアップルパイを見て、優作さんは感嘆の声を漏らした。
簡単だ、と言う私に、有希子さんも称賛の声を上げる。
「私達にはね、来年小学生になる息子がいるのよ〜!」
来年小学生。と言うことは、現在5、6歳で、後11年後に原作が始まる。
「私の10下ですね…」
「あら、咲莉ちゃん、16歳なの?」
「今年の11月20日で16歳です」
「あらぁ!若い内に恋人を作りなさいよ!」
咲莉ちゃん、可愛いんだし、と彼女は言う。
当然だ。今の私の姿は普段の顔にウィッグを被せてカラコンを付けただけ。
顔立ちが良いのもその為だ。
「有難う御座います。有希子さんには負けますよ」
と言うと、彼女は上手ねぇ、と言い、また笑った。
取り敢えずこれで工藤夫妻とは距離を縮めれた。
後は、息子に近づいて毛利夫妻とも仲良くすれば完璧だ。
105人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
A - 何がしたいのかいまいちわからない。組織を壊滅したいとか言ってる割には ムカついたからクラスメイト殺します。とかやってること犯罪者だし、思考がガキ。読んでてただただ主人公に嫌気がさしました。 (2018年9月1日 0時) (レス) id: 2f4ff48b26 (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - うららkさん» 有難うございます!ご期待に添えられるよう、これからも頑張っていきます! (2017年2月17日 16時) (レス) id: 35f8c5cbb5 (このIDを非表示/違反報告)
うららk - とても面白かったよ!更新頑張ってね(^ω^) (2017年2月17日 15時) (レス) id: c357f5467c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サラン | 作者ホームページ:http://uranai.
作成日時:2017年2月14日 18時