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天使のような ページ9

それから暫くして中原は何を思ったのか自分でもわからないがこんなことを言う


中原 「俺の携帯の番号教えとくから何かあったら俺に連絡しろ」


そう言って中原はメモ帳に番号を書くとAの目の前にある机に置く


するとAは嬉しそうにそれを受け取る


『ありがとうございます。あの・・・』


Aは誰もいない病室で一人で過ごすのに少し退屈さを感じていた


だから今日だけとは限らず毎日話し相手になって欲しかったのだ


『明日も……来てくれますか?』


中原は自分が頼りにされていると思うと嬉しさから笑みが溢れる


そして中原の視点からしてAは普通に話しているつもりでも上目遣いになってしまう


その視線が彼にとっては非常に弱いもので断ることはしなかった


中原 「あぁ、もちろんだ。暇になったら俺に電話すりゃあいい」


そう言うとAはくすくすと笑い出す


『いつも暇ですよ』


優しくて透き通るまるで天使のような彼女の声は中原の心の奥にすうっと柔らかく突き刺さる


中原はこの後の書類整理のため、今日のところはここまでとなった


Aは中原のことで頭が埋め尽くされる


ここ最近、見えているのは中原のみ


誰もいない、誰一人訪れないこの病室に、一人の客人が来たのだから


しかし今は秘密にしておこう


中原は病院を出て行く直前、Aの方へと振り返る


中原 「早く治して元気になれよ」


そう言って背を向けて帰ってしまった


Aは中原を見送った後、一人呟く


『私の病気は………治らないよ・・・』


そう呟くと再び咳をして病室内に戻って行った


彼女の表情は悲しそうで苦しみからか、心臓に手をあてると服を握り締めた

最悪な朝→←病院



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , 中原中也   
作品ジャンル:アニメ
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さやりん(プロフ) - ごめんなさい!!更新サボり直します!!これからもよろしくお願いします! (2017年10月12日 21時) (レス) id: c100a06976 (このIDを非表示/違反報告)
烏鴉 - 更新 楽しみにしてます! (2017年10月12日 21時) (レス) id: 4ab4165ff1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さやりん x他1人 | 作成日時:2017年7月27日 19時

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