第７８話 ページ38
第７８話
「あれ？轟とAちゃんじゃん」
名前を呼ばれ私も焦凍さんも声がした方に振り向く。すると、そこに居たのは上鳴さんと私の知らない赤い髪の男性だった。
２人がこちらに近づいてくると焦凍さんが「上鳴と切島か…久しぶりだな」と言う。赤い髪の人は切島さんって言うのか。何となく分かる…多分、切島さんって人も学校の時の同級生なんだって。
「２人でクリスマスとか相変わらず熱いな〜」
「…そろそろ帰るところだったけどな」
「マジで？じゃあさ、俺ら今から元Ａ組で集まるんだけど轟も来いよ。もちろんAちゃんも一緒に」
そう言って親指を立てる上鳴さんに焦凍さんは少し黙り込んで、私の方を向き「どうする？」と聞いてきた。
「大丈夫ですけど…折角の同級生の集まりに、部外者の私が行ってもいいんですか？」
「遠慮すんなって、多い方が楽しいだろ！」
切島さんが私を見てニッコリと答える。この人も明るくていい人だな。焦凍さんは「じゃあ…少しだけ行くか」と私に微笑みかける。
焦凍さんの同級生か。確か…有名な高校のヒーロー科なんだよね。じゃあこれから会う人達は皆、どこかでヒーローをしている人達なのかな。
前を歩く上鳴さんと切島に着いて歩きながらそんな事を考えていると、私の横を歩く焦凍さんが「そういえば…」と口を開いた。
「さっき、なんて言おうとしたんだ？」
「え…」
私の、一番大切な人は…
そこで言葉が途切れたから不思議に思ったんだろう。そうだ、私は彼が好きだと自覚した。
この気持ちが恋だとか、そう言うのはややこしくて分からない。もしかしたら只の家族愛なのかもしれない。けど、私の中で何よりも大切なのが焦凍さんだというのは確かだ。
でもこんな所で言うのはちょっと恥ずかしい。
だからこの気持ちは、まだ秘密で。
「………それは、また今度…言いますね」
私が苦笑いでそう言うと、焦凍さんは首を傾げつつも「…分かった」と頷く。
「おっ、着いた着いた」
上鳴さんの声に顔を上げると、そこはごく普通の居酒屋だった。４人でぞろぞろと中に入り、一際広い宴会用の席みたいな所に行くと…沢山人がいる。
歩いていた途中上鳴さんが言ってたけど、別に元クラスメイト全員が集まってる訳ではないらしい。地方に住んでいる人とか、仕事で来られない人もいて。今日集まっているのは…ほんの一部。
緑谷さんは、いない…仕事かな。
あ、爆豪さんはいた。
．
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風鈴 - 誤字ってますが気にしないでください。「いままだ」になってますが正しくは「いままで」です！すいません。 (2021年11月27日 23時) (
レス) id: 19b3aa7f76 (このIDを非表示/違反報告)
風鈴 - めっちゃ好きです！イラストもとても好きです!!何時もつづきをわくわくしながら見させてもらってます。あと、他の作者様に失礼なのですが、いままだ見て来た小説でこの作品がいちばん好きです。勿論他の方の作品も大好きです！長文失礼しました。 (2021年11月27日 23時) (レス) id: 19b3aa7f76 (このIDを非表示/違反報告)
花 - シリアスの中にも"愛"が詰まってる感じで良き (2021年5月19日 20時) (レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
ひめたん - 好み過ぎる (2018年9月5日 23時) (レス) id: 6ef00c8f07 (このIDを非表示/違反報告)
ららら(プロフ) - 絵が、！！！すごい好みです！！！漫画書いてほしいくらいです、、笑頑張ってください！！ (2018年6月18日 17時) (レス) id: 67811c0872 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NAOKI
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/naoki-/
作成日時：2018年6月3日 18時
