にじゅうご ページ26
時は経ち、青葉城西はAを欠いた状態でインターハイ予選を迎える。
予選を順調に勝ち進めていた青葉城西は、この日、烏野との準々決勝を迎えていた。
そしてその会場には、私服に身を包んだAの姿があった。
「…」
じっと見つめるスマホには、及川からの「いってくる」の一言。
きっと及川たちはコートに立って体を温めている頃だ。
Aは及川の言葉に返事を送ることなく、そっとポケットに戻す。
今返事をしたところで及川が目にするのは試合後。
今更激励の言葉を送るぐらいなら、見届けてから送っても遅くない。
今Aがするべきことは、求められていることは、青葉城西の戦いを見守り、自らの復活の兆しを見つけること。
応援でも、祈りでもない。
緊張か興奮かわからない震えを抑えながら、Aは会場の中へと足を進める。
観客席へ出れば、一気に広がる緊張感のある空気。
それと同時に襲いかかってくる浮遊感をぐっと堪えつつ、Aは少し離れた場所に腰を下ろした。
下手に青葉城西の知り合いに見つからないように。
余計な期待を、心配をさせないように。
無意識に祈るように両手を握ったAが青葉城西のコートに視線を送ると、ばち、と1人の選手と目が合う。
驚いたように目を見開いてこちらを見つめているのは、かつての後輩、国見英だった。
何か言いたげに口を開こうとする国見に、Aはそっと自身の口元に人差し指を立てて何も言わないようジェスチャーを送れば、国見はすっと顎を引いて小さく頷いてくれる。
たった1年中学の頃に一緒に戦っただけだというのに、影山や国見…きっと金田一も覚えていてくれているのだろうと思うと、Aは思わず笑みがこぼれてしまう。
そしてあの顔は、何か文句があるときだ。
あの瞳にこもった思いを受け止めるためにも、Aは自身のなすべきことをなさなければならない。
「…俺も、頑張るよ」
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ゆき(プロフ) - 赤憑さん» うわー！ありがとうございます！直しときます！！！ (2023年4月28日 17時) (
レス) id: 1fa030afc2 (このIDを非表示/違反報告)
赤憑(プロフ) - 面白い作品ですね！ところで…あの...ろく影山sideの話のところの西谷の漢字が西ノ谷になってます💦 (2023年4月28日 13時) (レス) @page7 id: 805737b448 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 天野さん» ずっと！？ありがとうございます！！今度は最後まで書き切りたいと思ってるので気長にお付き合いくださいませ！！！ (2023年3月29日 10時) (レス) @page26 id: 1fa030afc2 (このIDを非表示/違反報告)
天野(プロフ) - 更新ずっと待ってました！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！ありがとうございます！！！！！！！！！！！！！！ (2023年3月29日 8時) (レス) id: c3ca8d9a5e (このIDを非表示/違反報告)
八雲 - すっごい大好きです頑張って下さい!!!!!!!!!! (2021年8月22日 0時) (レス) id: 34dfb00aa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2021年5月21日 18時
