唐変木が浮気してたのでモブ人生を謳歌することにした【文スト】

超機密場所 ページ8

異能特務課拠点(スキッフ)

やっと着きましたわ

遠すぎ



山間にある図書館という外面をしているが内面は異能特務課が拠点にしている中の一つ

つまり、異能力の全てが集まっていると言っても過言ではない超アブナイところ

全てって言ってもその中の1部ですけど



「……なんだ」


はいはい、表情筋ありますー？

毎回毎回硬い顔して

物騒だよ


「C1583、仕事を斡旋して欲しいです」


「入れ」


無言で立ってる2人の門番さんから許可をもらい中に入る



いつも怖い顔して威圧的なんだよね

子供泣いちゃうよ？

意外といいお父さんとかだったりして



図書館の中にある、1つの決まった本棚を押して特務課の中に入る



方法が古典的で忍者みたいだからワクワクするんだよね



大量のパソコンと職員が働いている内部

キョロキョロと迷ってる人などおらず、皆がバタバタと忙しなく動いている

まぁ、その中で逆行してキョロキョロと迷ってるんですけども



あれー？居ない

いつものところに顔を出しても会いたい上司さんはいなかった



……え、もしかしてだけど有給取れたの？

このブラック企業を売りにしてる様な役所で？

ま、取れるわけないか


「あれ、どうされたんですか」


「辻村さん!!」


来た、異能特務課の女神様



小説の時も好きだったけど漫画になるとなお良し

外はキリッとしたミステリアスな女を醸し出してるのに内側は普通の夢見る乙女感あって好き


「坂口さん探してるんだけど」


「あぁ、案内しましょうか」


「お願いします!!」


ペコッと頭を下げると気軽に笑ってくれた

いや〜流石だわ

神



何時もより少し奥まったところに坂口さんはいた

机の上には栄養ドリンクが5本並んでいて何徹なのかよくわかる

フラグ回収出来なかったわ


「坂口先輩、本村さんです」


「何ですか？忙しいんですよ」


そう言ってあげた顔は酷かった



目の下には濃いめの隈

眼鏡もいつもより疲れてるし

何より顔全体が疲れきってる


「……お疲れ様です」


「別に慣れてますよ。これぐらい」


慣れちゃいけないと思います


「それでは失礼しますね」


「はい、辻村さんありがとうございました」


「用件は？」


「仕事を斡旋してください。それと家と携帯を貸してください」


「……理由は？」


うぅ、そりゃそうだよな

言わなきゃいけないよな


黙り込んでいると坂口さんの携帯がプルルルルと鳴った


……彼奴じゃありませんように

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