唐変木が浮気してたのでモブ人生を謳歌することにした【文スト】

ゆるーい掛け合い ページ15

「おい、芥川!!もっと食え!!」


「いえ、僕は十分です……」


「おら、樋口も食べろって!!」


「いえ、私はもう……いただきます!!」


「そうそう、食っとけ食っとけ」


「……少し手伝うぞ」


「……ありがとうございます、先輩」


な に こ の 会 話



いやあのですね？

洋食屋さんの扉開けるじゃないですか

店内入ってすぐにこの会話よ？



『何名様でしょうか？』

もなく、すぐにこの会話よ!?


「いらっしゃいませ、何名様でしょうか」


「あ、1人です」


店員さん、その声が早く聞きたかった



進められたのはテーブル席

カバンやらなんやらを置き、ソファ側に座る

お冷とおしぼりをいただき、メニューをもらい店員さんが呼ばれた方へ行く



水を一気飲み

そして頭をかかえる

中学校で眠たすぎて机につっ伏すように腕を組み頭をグリグリと押し付ける



……洋食屋さんでこんなことする人いるか？と、彼女の頭を抱えさせた人物は思った



しんこきゅー

吸ってー、吐いてー

はいもう一回、吸ってー、吐いてー

逃げてぇぇぇぇぇ!!!!!



信じられるか？

たまたま入った洋食屋さんにマフィアがいることが!!

あの人達、ボックス席に座ってるのか顔は見えないけど絶対マフィアよ!?



アニメでどれだけ声聞いたと思ってんの

そのゆるーい掛け合い何回読んだと思ってんの



異能力があるのに何故気づかなかったのか

考えられる可能性は

1.何らかの原因で異能力が発動していなかった

2.ただ私がマーカーに気付かず、ボーッとしていた

3.あの人たちはそもそも私が思っている人達ではなく、異能力を持たない一般人で同姓同名なだけ



1番が有り得始めたら……私の異能力一切必要なくなるな

2番がいちばん有り得るか
よくやるし、警戒していなかった

3番は……無理矢理だな
強引すぎる


……私あの人たちが本当にあの人たちか分かるじゃん

だって私の異能力、名前が分かったら異能力が分かるんだから



それじゃ、怖いけどいってみよー

心の中で“中原中也”と呟く

実際赤いマーカーは2つ

その上にポワンと文字が浮かぶ

“汚れちまつた悲しみに”

はいけってー

ポートマフィア五大幹部が一人、重力操作の中原中也だ


本当にこの人の怖いところは

この頭の回転をメニューを見ながらやっていたのだ

突然笑いだしたりと怖かっただろう

ただし、綺麗で可愛いから許されるのである

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