HiGH&LOW THE LONELY GODDESS / 女神の願い篇４ (ページ7)

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噂の彼。ページ7

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数日後

～鬼邪地区～

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ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛ…

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『ふあぁ～……』

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中々青にならない信号機を眺めては、
大きなあくびを一つ夜空に溢す。

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この地区はお世辞でも＂綺麗＂とは言えずに、
道路や公園…何もかもが＂オンボロ＂だ。

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現に私が見つめている信号機も、
偶にチカチカと火花を散らしていて。

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(…おまけに、変わるのも遅いし)

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なんて考えていたら、対向車線の動きが止まる。

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(やっとか…)

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…ようやくハンドルを握り直した、その時だった。

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＂お"いゴラァ！！！逃げてんじゃねぇ！！！＂

＂待てクソ餓鬼ィｯ！！！！＂

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視界の隅で、怒号を発しながら路地裏に入る男達

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(…今日は、新しい道で帰ろうかな。)

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急に思いついた＂気まぐれ＂で、
私は＂左＂に指示器を点滅させた。

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ｶﾞﾝｯ！！！ﾊﾞｼｯ！！！

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「っ"…、！」

〈ふざけてんじゃねぇぞ！！！〉

〈クソ餓鬼がよｫ…あ"ぁ！！！？〉ﾄﾞｽｯ！

「ゔぐぁあ"…！！！ｯｹﾎ、ｺﾞﾎｯ…っはぁ、！」

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(…あれは痛い。)

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殆ど無抵抗の彼はやられっぱなしで、
何度も腹に真上から蹴りを入れられている。

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『やりすぎですよ。』

「っ……」

〈っ誰だァ？〉ﾆﾔ

『……知ってます？人間って、』

〈おい、〉

『結構、簡単にダメになっちゃうんです。』

〈…っ無視してんじゃねぇ！！！〉

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ﾊﾞｷｯｯ！！！！！

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〈っい"、！！！〉

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『…こんな風に。ね？』

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たった一発で苦しそうに倒れ込む男に、
隣に居た仲間は目を見開いて後退った。

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『ヘルメットって…本当に便利。』

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(だって、＂身バレ＂する心配がないから。)

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『…本当、便利。』ﾆｺ

〈っ、く、来るなぁ…！！〉

〈ｯﾋｨｨｲｲ…！！！〉

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慌てて逃げ去る男達の姿は、あまりにも間抜け。

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