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＊
〜誠司の病室〜
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ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ…
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〈ﾝｺﾞｯ…！！ｸｺﾞｫｫ…ｸｺﾞｫｫ…ﾝｺﾞｯ！〉
〈ｽﾞﾋﾟｨｨｲ…ｽﾞﾋﾟｨｨｲ…ｽﾞｽﾞｯ〉
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誠司「……」
『っ誠司…、』
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まるでイビキの大演奏会になっている病室で、
ただ1人静かに眠っている誠司の姿
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ベッド横のパイプ椅子に腰掛けても、
目を覚ます気配は全くない。
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ｷﾞｭｯ…
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ギプスから覗く指先を軽く握れば、
感じた体温の暖かさに自然と涙が頬を伝った。
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返事がいつもより遅いって。
異変を感じた時に行動を起こすべきだった。
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すぐに会いにくるべきだった。
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私達が平凡に暮らしている2週間もの間、
誠司はたった1人このベッドで眠っていたんだ。
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(ごめんね…ごめん、)
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ベッドに頭を預けて、何度も心の中で謝り続ける。
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ｷｭｯ…
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『っ、…誠司、？』
誠司「……、」
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今、誠司の指が動いた気がして。
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パッと顔を上げれば、僅かに動いた瞼。
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『誠司…、！』
.
.
しかし、誠司が目を開ける事はなかった。
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とい - 更新されるのを毎日楽しみにしています！頑張ってください！ (2021年1月16日 23時) (
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作者名：愁
| 作成日時：2021年1月11日 6時
