HiGH&LOW THE LONELY GODDESS / 女神の願い篇２ (ページ8)

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村山「…古屋ｧ、準備。」

古屋「おう、」

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良樹が耳打ちすると、
古屋ちゃん達は足早に体育館を出て行く。

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『…今日、何するの？』

村山「ん～…

楓士雄「A！！来るなら言えよ！」

ジャム男「ふっ、楓士雄さん…！」

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ﾄﾞｽﾄﾞｽと足音を鳴らして近づいて来た楓士雄は、
私の隣にいる良樹をｼﾞﾄｯとした目で見つめた。

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司「おい楓士雄、

楓士雄「むらっち＂も＂か？」

村山「＂も＂、ねぇ～…」

楓士雄「…」

村山「楓士雄くん。…渡さないよ？」ﾆﾔ

楓士雄「！」

村山「言っとくけど、ウジャウジャいっから。…楓士雄くんみたいな＂ひっつき虫＂」

楓士雄「…アンタもだろ。」

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…何故か、良樹と楓士雄が睨み合っている。

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ジャム男くんも半泣きになっているけれど、
理由が分からないのなら止めようがないしな…

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轟「…お前、大変なんだな」

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後ろに辻と芝を引き連れた轟ちゃんが
ふと私の横で立ち止まってまで、そう言う。

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『何が…って、名前。呼んでくれないの、』

轟「…、」笑

辻「(絶対、こういうところだよな、)」

芝マン「(だな、)」

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『？』

村山「ハイハーイ、これ以上＂虫＂を増やさない！」

『虫…、』

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良樹は楽しそうに口角を上げながら
私の手を取り、包み込むように優しく力を込めた。

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『？』

村山「今日ね、遊園地。行こうと思ってさ、」

『っ……え？』

村山「あ、金の心配ならいらねーよ？この良樹クンに、任せなさい。」

『……遊園地、行けるの？』

村山「おー…嬉しい？」笑

『うん…！』

村山「ははっ、素直じゃーん」ｷﾞｭｯ

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突然抱きついてきた良樹にハテナが浮かんだけれど、
そんな事よりも私の頭の中は遊園地でいっぱいだ。

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全日に向かって良樹が、
舌を出していたとは知らずに。

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