HiGH&LOW THE LONELY GODDESS / 女神の願い篇２ (ページ12)

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呆気にとられている男達は隙だらけだ。

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素早く目の前に立つ男の布を剥ぎ取ってやると、
それはそれは…＂予想通り＂の姿が現れる。

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〈っおい！！！何しやがんだよ！！！〉

『あれ？＂鳳仙＂に通う生徒達は…
頭と四天王以外、皆＂スキンヘッド＂ですよね？』

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街灯に照らされ光る派手な髪色

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周りの奴らも片っ端から素早く蹴散らし、
同様に布を剥ぎ取れば皆が派手な髪をしている。

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『一体、何者なんですか？』

〈教えるわけねぇだろ…っそれより、もっと殴って蹴って、痛みつけてくれよ…！〉

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この感じ…薬中か？

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私の攻撃に怯むどころか、
目をキラキラと輝かしてよだれを垂らす

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…まさか、牙斗螺？

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そいつらは何度倒れても立ち上がり、
＂もっと、もっと。＂…そう繰り返した。

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…これじゃあ、拉致が開かない。

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『…しばらく死ね。』

ﾊﾞｼｯ…！！

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派手髪集団が動けなくなったところで、
とりあえず気絶した泰志を引きずりその場を後にする

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しかし、しばらく歩いて…ふと思った。

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このまま119通報したとして、
事情聴取とか長々とされるのも面倒だな…と。

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悩んだ結果、申し訳なさもありつつ、
泰志の懐をあさってバッキバキの携帯を取り出した。

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そして数少ないアプリの連絡先を開き、
履歴の1番上にあった＂清史＂に電話をかける。

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ﾌﾟﾙﾙ…ﾋﾟｯ！

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『出るの早っ…』

＂清史《もしもし！！！？珍しいな泰志！！》＂

『うるさ…』

＂清史「あれ…なぁ泰志！！！泰志ってそんな声、高かったか！？」＂

『…鬼邪地区○○通りに来て、泰志が大変』

＂清史《あ"？！泰志が大変ってどういう事だよ泰志！！！！》＂

『…』

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ﾌﾞﾁｯ

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…清史って人、かなり馬鹿そうだけど大丈夫かな

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でも今から、日向と賭けする約束があるし…

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＂清史、今すぐ119に電話して＂

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悩んだ結果バカでも分かるような
メモを残して、足早にその場を後にした。

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