HiGH&LOW THE LONELY GODDESS / 女神の過去篇 (ページ17)

今日:17 hit、昨日:25 hit、合計:33,191 hit

過保護兄弟。ページ17

＊

〜家〜

.

家に帰ると、擦り寄ってくるちび助の相手もそこそこに、
ベッドで横になってウトウトしていた。

.

.

ｶﾞﾁｬｯ

.

しかし、玄関が開く音が聞こえて意識がハッキリする。

.

『ん…？』

.

雅貴「あっ、ごめんごめん！寝てた？」

『っ雅貴？広斗も、』

広斗「体調、大丈夫か」

『うん』

.

現れたのは両手にスーパーの袋を持った、雅貴と広斗

.

『どうしたの？それ、』

広斗「…雅貴が飯作るって煩せぇから。」

雅貴「素直になれよ広斗〜、心配でたまらな…ｹﾞｼｯ

広斗「お前ウザいんだよ、」←蹴飛ばした

雅貴「おまっ…、お兄ちゃんにお前って！そして蹴るな！」

『…ごめんね、わざわざ。』

広斗「何で謝んだよ。」

雅貴「えっ！？ガン無視！？」

.

広斗は袋を置くと、ベッドに腰掛け私の頭を撫でる。

.

広斗「こーゆう時は素直に甘えろ」

『……ん。』頷

雅貴「…ふふっ、かーわい。A、何食べたい？」

『…ハンバーグ。』

雅貴「よしっ、お兄ちゃんに任せなさい！キッチン借りるね〜」

『ありがと、雅貴』

雅貴「はーい♪」

.

寝てばっかりでは駄目だと思い、
起き上がろうとすると上から額を押さえつけられる。

.

広斗「お前はもう少し寝てろ。」

『でも、寝てばっかりだし…ダメ？』

広斗「………顔色悪いんだよ、」

＂にゃあ！＂

広斗「うおっ、…コラちび。」

.

すると何故か狼狽えた広斗へ
ちび助が勢いよく飛びついた。

.

『ふふっ、会えたの久しぶりだから。嬉しいんだね』

広斗「…そうだな、」

.

そう言うと、私の頭を雑に撫でる広斗

.

広斗「」ﾜｼｬﾜｼｬ

『っんー…？』

広斗「…偶には家にも顔出せよ。」

『ん…行きたい行きたいって思ってるんだけどね』

.

ふと見上げると、広斗と目が合う。

.

広斗「…そういえば、」

『？』

広斗「家に男入れて、彼氏に何も言われねぇの？」

『うん？私の＂家族＂は大切にしたいって言ってくれてるから。』

広斗「へぇ…立派な彼氏だな。」

.

そう言って広斗はそっぽを向いた。

＊

＊→←優しさ。