17人目の真実＃2 (ページ11)

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雑誌撮影ページ11

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幼馴染3人、読者を取り合う慎とA…という設定で、
今日は用意された夏祭りのセットで撮影をする。

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『どう？似合ってる？』

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紺色にストライプ柄ののシックな浴衣姿、
少々ドヤ顔で慎にポージングして見せた。

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慎「うん、似合ってるけど…」

『？』

慎「男もの、って感じ」

〈何言ってるんですか、長谷川さん〜〉笑

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スタッフさんにツッコまれていたけど、
慎の言いたい事は何となく分かる。

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普段からウチのメンバーはやたらと私に、
女の子の格好をさせたがるのだ。

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『そういや僕、夏祭り初めてなんだよね。』

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＂自然な演技で！＂とカメラマンさんに言われ
撮影が始まった頃にポツリと溢すと慎は大袈裟に驚く。

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慎「えっ！…人生で、初めて？」

『うん』笑

慎「…空き時間、一緒に回ろ」

『空き時間もやってくれるかな？屋台の人』

慎「頼んどく。」

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そう言う慎は頼もしく見え、
撮影もスムーズに進んでいった。

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〈一旦休憩入りまーす！！！〉

慎「っし！回ろ！」

『うん。』

慎「金魚すくいとか、ヨーヨー釣りとか射的とか！色々あるけどA何やりたい？」

『んー、金魚すくい』

慎「おっけ。行こ行こ！」

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(こんなにはしゃいでる慎、珍しいかも)

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私の手を引いて、少し前を足早に歩く慎

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私が慣れない下駄にもたついていると、
それに気がつけば歩く歩幅を合わせてくれて。

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(いつもは弟みたいな慎だけど、
頼りになる男らしい一面もあるんだなあ)

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〈金魚取れなくても、オマケでプレゼントするからね〜〉

『ありがとうございます、2人で大事に育てますね。』ﾆｺ

慎「！…うん。」ﾆｺ

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いざポイを持って、慎のアドバイスを受けながら挑戦

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『あー…ヤバい、袖落ちてくる』

慎「持ってるよ」

『ありがと、』

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まるでバックハグするような形で、
後ろから両袖を持ってくれる慎

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無意識なのだろうけれど、近すぎて少々恥ずかしかった。

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