最年長の役割。 (ページ7)

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ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ

玄関のチャイムがなって玄関に迎えに行った。

ｶﾞﾁｬ
北「よ！まじ、助かるわ。」

友人「全然いいけど。お前いいとこ住んでたんだな～。本当にいいのかよ。勝手に出てっちゃって。」

北「あー、確かに。ここの家賃これからは太輔一人で払わなきゃいけなくなるもんな～。笑怒られちゃうかも。」

友人「そーいうことじゃねーよ。」

北「……分かってるって。」

小学校からの親友のこいつには一週間前にあの話を聞いたあと全てを打ち明けて相談した。

最初は色々驚いていたし、マジか。って言われてまずかったかなって思った。

けど、「俺は一生お前の味方だからなんでも協力する」って言ってくれて。

あー、俺は周りの人に恵まれてるなって感じた。

友人「荷物どれ持てばいい？１回で運び終わんねーだろ。」

そこからは2人で2往復して車まで運んで。

太輔と違って服にも雑貨にもほとんど興味がない俺の荷物は少なすぎてすぐに部屋を出る準備が整っちゃって。

忘れ物がないか確認して、家に挨拶して……

仕事に持っていくカバンを抱えて玄関に立つ。

玄関の棚に置いてある鍵を見て声掛けてきた。

友人「おい。鍵置いてあるぞ。」

北「オートロックだから閉めるのには必要ないんだ。」

友人「あ…そっか。ごめん。」

もうここの住人じゃなくなるから鍵を持っててはいけない。

ｶﾞﾁｬ
玄関を出て、この扉を閉めたら…もう入ることはない

ｶﾞﾁｬﾝ

あー閉まっちゃった。

さようなら。