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あの日から、私達はまたスマホでやり取りができるようになった。
1日のメッセージの量は画面をスクロールせずに収まる程度だが、今までと比べたら十分すぎる。
｢また千切とのやり取り見返してんの？｣
桃がお弁当を食べ進めながら聞いてきた。
｢チケット取れたって報告したら、楽しみにしとけってさ｣
電話をした次の日、発売されてすぐ試合のチケットを申込んだ。
その後当選メールが届いたので、ママに東京行きの許可を取りに行った。
｢ママ、可愛い娘からお願いがあるんだけど｣
｢正座までしちゃってどうしたの。可愛いママが聞いてあげようかしら｣
私に似た顔でニコニコ笑うママがソファに座る。
｢前に豹馬が強化指定選手に選ばれたって言ったでしょ？今度U-20代表との試合があって、そこでスタメンにも選ばれたの｣
｢まあ、すごいじゃない！それでその試合を見に行きたいってことかしら？｣
素直に頷くと、私が言葉を発する前にママが言う。
｢もちろん行ってきなさい｣
｢…いいの？｣
｢当たり前じゃない。豹馬君だけが理由なら止めてたけど、違うんでしょ？｣
核心をつく言葉に、一生ママには敵わない気がした。
うちは基本放任主義だが、こればかりは反対されると思っていた。
たかが17の娘がサッカーの試合を見るために遠く離れた東京へ行きたいなんて。
｢飛行機代もチケット代もパパに請求しなきゃね｣
ソファから立ち上がってキッチンに向かうママの背中を目で追う。
｢パパとね、Aがバスケを辞めた時に決めてたの。Aがまた熱中できるものを見つけた時は全力で応援しようって｣
ママはガチャガチャと食器を洗いながら続ける。
｢スポーツのことはよくわからないけど、Aのことはわかるわ。睡眠時間削ってまで勉強するほど面白いのね、サッカーって｣
｢…知ってたの？｣
｢部屋の前通った時にたまたまね｣
事故に遭ってから、ママとパパにはたくさん心配をかけただろう。
皆が腫れ物を扱うように私に接しても、ママ達だけは変わらずに傍にいてくれた。
｢ママ｣
｢なぁに？｣
｢ありがとう｣
｢娘の夢は応援するなんて当たり前でしょう？パパには豹馬君のこと秘密にしといてあげる♡｣
パパは一人娘の私を溺愛しすぎている。
私が元彼といるとこを目撃した日には酒を煽りながら号泣してた。
｢超助かる。お土産たくさん買ってくるね｣
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にいな(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます!!何卒最後までお付き合い下さい〜!!♡♡ (4月12日 2時) (
レス) id: f69c63ae39 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - すごく面白かったです!頑張ってください！サイコー！ (4月8日 20時) (レス) @page1 id: 2b4aba0b1a (このIDを非表示/違反報告)
にいな(プロフ) - 由衣さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます🥰これからも頑張れます👊🏻 (2023年4月11日 20時) (レス) id: f69c63ae39 (このIDを非表示/違反報告)
由衣 - この作品大好きであります…‼︎尊い…これからも更新楽しみにしています！ (2023年4月10日 16時) (レス) id: ddafeb5c63 (このIDを非表示/違反報告)
にいな(プロフ) - うなぎポテトさん» お気遣いありがとうございます🙌🏻これからも頑張ります‼️ (2023年3月30日 20時) (レス) id: f69c63ae39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にいな | 作成日時：2023年2月2日 18時
