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靴箱を開けるとひらりと紙切れが落ちてきた。


今までの経験上、呼び出しの類の言葉が書かれているんだろう。


"屋上に来てください"


「めんどくさ…」


取り出した外靴をしまい直して屋上に向かう。


告白か、それとも。


屋上の扉を開けると、涼しい風が吹き込んでくる。


少し進むと、開けたままだった扉が閉まる音がした。


「待ちくたびれたよ」


聞き覚えのある声に、思わず大きなため息が出た。


「何の用?」


「相変わらず冷たいなぁ、Aは」


楽しそうな声色で、馴れ馴れしく名前を呼ぶ口を縫い合わせたくなる。


「連絡も返してくれないし、心配してたんだよ」


万人受けするルックス、ほんのり漂う甘い香水の匂い。


宮川財閥の御曹司、宮川優。


「ブロックしてるからね」


「えー、酷いなぁ」


中学からの同級生なのに、とわざとらしく言う宮川。


何を隠そう、私の元彼である。


「用があるなら早く済ましてくれる?」


元彼と言っても、付き合っていたのは高1の夏から高2の春まで。


彼からのアプローチで交際に発展し、後に私から別れを告げた。


「元気にしてた?」


「あんたに呼び出されるまでは」


話したくないという意を込めて伸びてきた手を叩くも、お構いなしに距離を詰められる。


塔屋のコンクリートの壁が触れる。


「俺らさ、やり直そうよ」


彼の温かい手が私の頬に触れて、もう片方の手で私の手を拘束する。


「触らないで」


彼の瞳の中が大きく揺らいで、拘束している彼の爪が私の皮膚に食い込む。


「痛いから、離して」


「寄り戻すって言うまで離さない」


「やっぱ頭おかしいんじゃな…」


パシンッ、と乾いた音が響いたと同時に頬に痛みが走る。


「った…」


頬を抑えて顔をあげると、宮川は酷く動揺した顔で私を見ていた。


「Aが、俺の言うこと聞かないから…!」


「痛みと恐怖で相手を縛ろうとする奴と付き合ってたなんて、恥ずかしい」


「…っこの!」


振り上げられた手に、ぎゅっと目を瞑った。


あーあ、早く帰りたかったのに。

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にいな(プロフ) - RENKAさん» 際どいところを攻めていこうと思います🤭 (2023年2月8日 0時) (レス) id: f69c63ae39 (このIDを非表示/違反報告)
にいな(プロフ) - (名前)さん» シンプルで最高の褒め言葉です!ありがとう🥲 (2023年2月8日 0時) (レス) id: f69c63ae39 (このIDを非表示/違反報告)
にいな(プロフ) - RENKAさん» ありがとうございます!玲王のポテンシャルをじゃんじゃん引き出していきたいです🫶🏻 (2023年2月8日 0時) (レス) id: f69c63ae39 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - あ、えっどって書こうとしたらえっどんになってる…き、気にしないでくださいね!! (2023年1月31日 17時) (レス) id: 345a1df315 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - え、えっどんだけど…いいぞ!もっとやれ(( 最&高です👍🏻 (2023年1月31日 17時) (レス) @page19 id: 345a1df315 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にいな | 作成日時:2023年1月26日 19時

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