black 〜命はそんなに軽くない〜 ページ39
ルキ｢うっ、ぐっ・・・。｣
鋭い牙が首筋に刺さる。
多くの血が相手に持っていかれる。
その勢いは劣ることなく、自制がきいていない様子だった。
このまま吸われ続ければ、確実に死ぬだろう。
だがカールハインツ様の役に立ち、その花嫁に吸い殺されるとなれば、最高の死に方だ。
A｢どうして、抵抗しないのよ・・・っ。｣
ポタリポタリと冷たい涙が肩に流れる。
ルキ｢それが俺の使命だからだ。
カールハインツ様の役に立ち、カールハインツ様の為に死ぬ。本望だ。
たとえ殺される相手が、お前でもな。｣
A｢・・・馬鹿だね。｣
ルキ｢ああ、知ってる。｣
そんな短い会話の後に、吸血は再開する。
視界がぐらりと揺らぐ。
それは血が足りてないというサイン。
どっと渇きも押し寄せ、すぐそこに死があると本能が叫んでいる。
やはり本能は死にたくないのだろうか？
そんな事を考えながら、もうすぐやって来る死を待っていると、そこで吸血は終わってしまった。
ルキ｢・・・っ。｣
足の力が抜け、床に膝をついた状態になる。
ルキ｢こんな中途半端に、終わらせるなっ。｣
A｢自分の命を易々と捨てようとするからよ。
命はそんなに軽いもんじゃないの。
もうこういう事はやめて。｣
見上げて見たAの顔に、もう涙は残っていなかった。
Aはしゃがみ込み俺の頭に手を乗せた。
ルキ｢なんだ、もう記憶を取るのか。｣
A｢そうだよ。｣
ルキ｢・・・。｣
A｢何か、言いたい事でもあるのかしら。｣
ルキ｢・・・お前は、それで幸せなのか？
・・・っ！？｣
そう問いかけた瞬間、記憶が吸い取られて言った。
記憶が無くなる中で、Aはこう言った。
A｢幸せよ。｣
今にも消え入りそうな声で。
今にも、泣きそうな顔で。
それでも、笑顔を作っている。
その顔を忘れたくない、と思った。
けれどそれは無理だろう。
泣きそうな顔で、だけどその瞳には揺るがない決心があったから。
・・・
A｢幸せよ・・・。
幸、せ・・・。｣
幸せに決まってる。
好きなゲームの世界にこれて、好きな人と再開して、幸せの何者でもないじゃない。
ねぇ、
ルキに私は、どう映っていたの…………………？
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厘堊(プロフ) - わざわざありがとうございます(っω<。)私もググッたんですけど載っていなくて・・・。なのでリヒターの髪の毛の色からDark greenにしてみました(´▽｀) (2016年12月31日 15時) (
レス) id: e532563397 (このIDを非表示/違反報告)
さん - リヒターのイメージラーググったけどイメージカラー載ってなかった… (2016年12月31日 14時) (レス) id: dc66f8082f (このIDを非表示/違反報告)
さん - Σ(ﾟ◇ﾟ；)か！ (2016年11月25日 22時) (レス) id: dc66f8082f (このIDを非表示/違反報告)
厘堊(プロフ) - そうなんですよ！刀剣乱舞やってると社会嫌いな人も好きになれると思います！けれど地理の平野（へいや）を平野（ひらの）と読んでしまうのが難点w (2016年11月24日 18時) (レス) id: e532563397 (このIDを非表示/違反報告)
さん - 刀剣乱舞で全部うめれたんやスゲー!! (2016年11月24日 7時) (レス) id: dc66f8082f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沫‐Tubaki‐ | 作成日時：2016年10月16日 11時
