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｢虎杖｣
ミーティングが終わって
集合場所へ向かう東京校。
｢大丈夫か？｣
伏黒恵は久しぶりに会った虎杖に違和感を覚えていた。
｢おーっなんか大将っぽいけど
なんとかなるべ｣
｢そうじゃねぇ。なんかあったろ｣
虎杖が思い出すのはある少年の事だった。
｢あ？｣
最初こそ誤魔化そうと思っていた虎杖だが
真っ直ぐ見つめる伏黒の目に負けて
｢……あった｣
今でも思い出す。
救えたはずの命、懇願する瞳、圧倒的悪。
初めて敗北という文字を頭に浮べる。
｢けど大丈夫なのは本当だよ。
むしろそのおかげで誰にも負けたくねーんだわ｣
｢……ならいい
俺も、割と負けたくない｣
｢何が割とよ、一度ぶっ転がされてんのよ？！
圧勝！！コテンパンにしてやんのよ！！
真希さんのためにも！！｣
｢大丈夫だよ。恵くん
もし恵くんに何かあったら私があいつをやるから｣
｢……そうゆうのやめろ｣
｢明太子｣
｢そう！真希のためにもな！！｣
｢へへっ、そんじゃまぁ｣
｢勝つぞ｣
姉妹交流会開始────
｢なにおまえが仕切ってんだよ｣
｢あでっ｣
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作者名：久遠 | 作成日時：2020年12月27日 1時
