7話 ページ8
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『……っ何するんですか?!』
だって
私がそう言いかけた瞬間、カナエさんに両頬を思いっきり抓られたから。
痛い……。
「……そんなこと言っちゃダメ。
それじゃあ何のためにお母様は貴方を逃がしたか分からないじゃない」
『……っ』
「姉さん……」
流石のしのぶさんも驚いている
だが、私は数秒後、私はしのぶさん以上に驚くこととなる。
「貴方、父親か兄弟は?」
『……居ません。』
「…どうして?」
『…はあ……父と母は私が幼い頃に離婚しましたし、ひとつ下の弟と妹が1人ずつ居ましたが、この2人も病で亡くなりました。』
こんな事あったばかりの人に言うことではないが、
聞かれたなら仕方ない。
さあ、カナエさん。貴方はこれを聞いてどんな顔をするの?
申し訳ない。
助けるべきじゃなかったって謝るの?
ほんとに遅いな。
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「よしっ!
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それじゃあ正式に、今日から貴方は私達の妹ね!」
『……………………………………………………は?』
この人、頭イカれてるの?
「ね、ねねねね、姉さん??!!!!」
これには流石のしのぶさんも困惑を隠せていないようだ。
「?、この子には身寄りもないんだし、当然でしょ?」
「は、はあ?!ダメよ姉さん!そんな自分勝手なこと!何かあったら、この子の人生にどう責任を取るの?!」
『……!!!』
「これが責任よ。彼女を拾った私たちの。
拾ったなら拾ったなりに責任を取らなきゃ。」
「はああ………………ほんとに……もう。」
これには流石のしのぶさんもお手上げのようだ。
すると、カナエさんはこちらに視線を戻した
「貴方、お名前は?」
『…………花瀬…A』
……あんまりこの苗字は好きじゃないんだけど
何せ、大嫌いな父のものだから。
「……じゃあ、今日からは胡蝶Aね!私たちのことはしのぶ姉さん、カナエ姉さんって呼ぶといいわ!」
「もう、姉さんったら…………よろしく、A」
「良かったじゃないしのぶ!前から妹欲しいって言ってたでしょ?」
「ちょ、姉さん!!!!」
「まあまあ、姉さんはしのぶの笑った顔が好きだなあ。
じゃあ、改めてよろしくね!A!」
『はい……しのぶ姉さん、カナエ姉さん…』
少しだけ嬉しいと思ったのは、きっと気のせい。
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レミー - 応援します (2021年11月9日 21時) (レス) id: abd522d5e8 (このIDを非表示/違反報告)
花橋りな(プロフ) - 更新待ってます! (2021年10月7日 19時) (レス) id: 5c2392d27e (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - とても面白かったです。この後どうなるか気になります。更新頑張ってください応援してます! (2021年9月27日 2時) (レス) @page11 id: 8490818b21 (このIDを非表示/違反報告)
きつね - こういう話すっごく好きです!更新頑張ってください!応援してます! (2021年9月15日 13時) (レス) id: c05aa2aa81 (このIDを非表示/違反報告)
レミー - この後の話気になります (2021年9月14日 19時) (レス) id: d3abc06234 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華実 | 作成日時:2020年8月28日 18時