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6話 ページ7







目が覚めると、私は知らないところに寝かせられていた。





『……。』



ここは何処なの?



私は死んだんじゃなかったの?




どうして、私は生きているの?






私のせいで、私がわがままを言ったからお母さんは死んだのに……




どうして私だけ生きているの……?



私なんかが生きてていいの…?




私は……




『……どうして私を助けたの?』ボソッ




独り言のように呟いた言葉は、誰にも拾われることなく広い部屋にただ吸い込まれて行った





バタバタバタ!!



誰か来る……



私を助けた人?



なら、随分と余計なことしてくれたなあ。





スパンッ!!



あまりにも大きな音で襖を開けられるものだから

少しびっくりする。




??「あら!目が覚めたのね!良かったわ」



??「姉さん!この子は怪我をしているのよ?!だから静かに!」


蝶の髪飾りをした女の人が2人


この人達が私を助けたのかな……?



本当に余計なお世話だ


嫌味の一つや二つ言ってやりたいくらい。



『……あの、あなた達は誰ですか?

…あなた達が私を助けたんですか?』




??「……あら、そうね!自己紹介がまだだったわ!



私は胡蝶 カナエ。で、こっちの子が……」



??「胡蝶 しのぶよ。」


へえ、カナエさんとしのぶさんか。


カナエ「あと、貴方を助けたのは確かに私達よ。酷い怪我をしてたから、どうしてもほおって置けなくて。」



そんな偽善はいいのよ。



『…随分と余計なことしてくれましたね』





しのぶ「…………………………………………はあ?!







こっちは死 にかけてたあんたを助けたのよ?!むしろ感謝して欲しいんだけど!」


カナエ「しのぶ。」


カナエさんが声をかけると、しのぶさんはしぶしぶ黙った。


カナエ「どうして余計な事だと思うの?」



『……私のせいで母は死 にました。なので、その罪を償うためにも、私は生きてちゃいけないんです。』




私が答えると、2人はしばらく黙った。




何?今更後悔?




もう、遅いっての……。





『今更後悔で…「それはダメ。そんなことで貴方が死んでいい理由にはならない。」…!?』





何それ……?



勝手なことしておいて



腹の底からふつふつと怒りが湧き上がった。




『……っ貴方たち、本当何なんですか?!勝手なことをしておいて…本当にいい加減にしてくっ……?!』


だが、皮肉にもそれを最後まで言い切ることは叶わなかった



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レミー - 応援します (2021年11月9日 21時) (レス) id: abd522d5e8 (このIDを非表示/違反報告)
花橋りな(プロフ) - 更新待ってます! (2021年10月7日 19時) (レス) id: 5c2392d27e (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - とても面白かったです。この後どうなるか気になります。更新頑張ってください応援してます! (2021年9月27日 2時) (レス) @page11 id: 8490818b21 (このIDを非表示/違反報告)
きつね - こういう話すっごく好きです!更新頑張ってください!応援してます! (2021年9月15日 13時) (レス) id: c05aa2aa81 (このIDを非表示/違反報告)
レミー - この後の話気になります (2021年9月14日 19時) (レス) id: d3abc06234 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華実 | 作成日時:2020年8月28日 18時

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