君が教えてくれた恋２【青】 (ページ7)

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『なら、どうしてあんな事言ったんですか...』

佐「...あの時は、ああいって別れるしかなかった。」

『.........なんでですか、』

そう聞くと、顔を歪める大介先輩。

拳をぎゅっと握りしめて、

佐「........まだ言えない。」

『...大介先輩、』

佐「でも、これだけは分かって欲しい。俺は、1度もAのこと嫌いになったことなんかない。

...ずっと、好きだった。忘れられたことなんか、1度もなかった」

真っ直ぐ、そして泣きそうな瞳でそう訴える大介先輩は、嘘を言ってるようには全く見えなかった。

なんで、あの時振った理由を言ってくれないのかは分からない。

だけど、それを無理強いしてまで聞こうとは思えなかった。

それに................ずっと好きだったと言ってくれた言葉も、信じたかった。

佐「...会わないつもりだった。けど、あの時再会して、翔太と2人でいるところ見て、翔太と付き合うのかな思ったら苦しくなって、...どうしても言わずにはいられなかった」

『........』

佐「翔太にもほんとに悪いと思ってる、あいつ頑張ってたのに俺が掻き乱すような真似して。

...でもそれでも、俺はやっぱりAといたい」

...私は、何も言えなかった。

大介先輩が真っ直ぐ伝えてくれてるのに、何を返せばいいのかも分からなかった。

とりあえず今は、

『...考え、させてください』

時間が、欲しい。

大介先輩は頷いてから、困ったように笑う。

佐「当たり前。というか、こんな勝手なこと言っといてすぐに拒否されなくて、ちょっとホッとした。

...ありがと、A」

高校の頃大好きだった大介先輩の笑顔に、懐かしさを覚えた。

...向き合わなきゃ、大介先輩とも、翔太さんとも。

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