君が教えてくれた恋２【青】 (ページ14)

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沙「あんたがAのこと好きな気持ちってその程度だったの！？」

宮「沙耶、」

沙「涼太は黙ってて。あたしは食事した時に、高校の時チャラチャラしてた渡辺がAのこと好きになってちゃんとした人間になったように見えたの、だから一応応援はしてたのよ今まで。

なのにまだ振られてもないくせにうだうだ酒に酔って泣いてんじゃないわよ、女かあんたは！」

翔「...別に泣いてねぇよ」

沙「泣いてるも一緒じゃない今の態度。そんな女々しいあんたに仕方ないから教えてあげる」

教えてあげる...？なにを？

手に持っていたビール缶を置いて水嶋を見る。

沙「...Aはあんたと一緒にいて、楽しそうだったわよ」

翔「...え」

沙「電話した時とか食事に行った時も、翔太さん翔太さんって楽しそうに話してた。

...あの子、高校で佐久間くんに振られて以来特に男性と仲良くなることもなかったんだけど、渡辺に出会って、すごい嬉しそうに話ししてた」

翔「...........」

沙「恋愛かどうかは分からないけど、Aはちゃんとあんたのこと見てた」

...嬉しかった。

水嶋にそんな俺の事話してくれてたんだ。

宮「...翔太、翔太はちゃんと気持ち伝えきったと思ってるのかもしれないけど、最後にもう1回だけ足掻いてみてもいいんじゃない？」

翔「..........やっぱり俺、佐久間に渡したくない」

水嶋と涼太を見ると、ふたりとも頷いてくれた。

翔「...悪い、ありがと。涼太、水嶋」

そう言って椅子から立ち上がろうとすると、ピンポーンとインターホンが鳴る音がした。

水嶋は立ち上がって玄関の方に向かっていき、それから少しして帰ってくる。

沙「渡辺、あんたもう帰って」

翔「は？お客さんは？」

沙「行けばわかるから、ほら、こんなとこでいちゃつかれたくないし」

水嶋にぐいぐい背中を押されて玄関まで行くとそこにいたのは、

『...翔太さん』

翔「A、ちゃん」

申し訳なさそうな顔をしているAちゃんだった。

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