STORY ５７ ページ17
レイside
アリスが連れ去られた次の日の朝。俺は足速に黒の軍の地下牢に向かった。
小屋の近くにいた仲間は、アリスが出て来た瞬間に現れたらしく、セスと赤のエースで仕留めてくれた。
昨日の夜は、フェンリルとセスが見張りをしてくれていた。シリウスには事前に言ってあったし、ルカはシリウスから聞くだろう。
｢…フェンリル｡何か情報は？｣
｢…何も言わねぇよ…｡ただ、Aの言ってた事はほぼ当たってる。｣
｢…そう。｣
Aが言っていたと言って赤の7から聞いた事は、『魔法の塔が関係している』事と『また、同じような事が繰り返される』って事だけ。
＿Aも、何か思い出してきてんのか…？
『同じような事』は、具体的にはまだ分かっていないけど、昔起こった悲惨な事が繰り返されるらしい｡
＿まぁ、コイツらが何かを企んでいるのかは聞き出せないよな｡流石に。
そう思って、ぐったりしたように項垂れている魔法学者達を見つめると、地下牢の重い扉が開く音が聞こえた。
｢2人とも、お疲れさん。｣
｢シリウス、ルカ｡｣
幹部全員が揃った。取り調べをしたいが、きっとフェンリルもセスも疲れてる｡
口を開こうとした時ルカが先に話し出した。
｢…フェンリル、セス、２人はシャワー浴びるなり、寝るなりして。お腹すいてるなら、ご飯は作っといてある。
此処は見守っておく。
…レイは、Aの所行ってきて。｣
｢…えっ？｣
驚いてルカの方を見ると、少し困ったような顔をしていた。
｢聞いたと思うけど、Aの見舞いなら、行っても平気だから…｡
俺はアイツに会いたくない。Aの事は心配だけど…｡｣
｢…レイが行かねぇなら、俺が行くぜ？｣
サラッとそんな事を言ったフェンリルに反射的に、お前は休め｡と言っていた。
気づいた時にはもう遅い。きっと全員の思う壷だ。
その証拠に、さっきまで困った顔をしていたルカが今はいたずらっぽい笑みを浮かべながら俺を見ていた。
すると、シリウスが俺の肩に手を乗せてきた。
｢頼んだぜ。キング。こっちは任せとけ。｣
｢Aちゃんの事、しっかり知ってから帰ってきてね！｣
｢レイ、よろしく。｣
｢よろしくな、相棒！｣
確かに心配だし、会いたいけど、それはフェンリルも同じだと思った。
フェンリルの方を見ると、欠伸をしながらセスと一緒に地下牢を出ていって閉まった。
＿変に気遣うなよ。フェンリルだって、Aを…｡
消えていく背中を見てそう思った。
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Re-(^^)(プロフ) - 一気読みしちゃいました更新楽しみに待ってます！！ (2019年10月24日 0時) (
レス) id: ff2569188a (このIDを非表示/違反報告)
イゾウRAVU - とっても面白いです!!これからも頑張ってください！更新待ってます！(^ー^) (2018年10月23日 23時) (レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
美華(プロフ) - ミヤビさん» 遅くなってすいません！ありがとうございます！(*´ω｀*)納得いかないと嫌なんですよね…｡ありがとうございます！頑張ります！ (2017年5月20日 18時) (レス) id: 860ddc9470 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - 小説書いたことないので辛さをわかることができませんが、応援しています！ (2017年5月19日 17時) (レス) id: d8582f9ac6 (このIDを非表示/違反報告)
美華(プロフ) - コッペパンさん» 本当ですか？！嬉しいです…！頑張りますね！(≧∇≦) (2017年3月27日 0時) (レス) id: 860ddc9470 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美華 | 作成日時：2017年3月17日 23時
