二人の世界

素顔 ページ13

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『で、先輩…俺と付き合ってくれます？』






どうして


俺は菊池にこんなに詰め寄られているのか









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4月になり、俺の勤める会社に新入社員がやってきて、2年目なのに俺は教育係になってしまった







『菊池です、よろしくお願いします！』






初日で緊張してる様子がひしひしと伝わってきて、俺も1年前は同じように見えてたんだろうなと思った








｢中島です、よろしく。なんでも分からないことは聞いてくれていいから｣



『はい、中島先輩、よろしくお願いします！』









それからは仕事の内容を伝えたり、新人の雑用なんかを教える日々で、菊池は必死にメモってて、覚えも早かった









だけど時には





『…あ、の、今お時間よろしいでしょうか』





と、恐る恐ると言った感じで聞かれることもあって、もっと気楽に接してくれればいいのにと感じる







｢…てことなんだけど、今ので分かった？｣



『はい、大丈夫です、ありがとうございました』



｢ん、じゃあこれやってみて、終わったら一回見せて｣






『はい！』と返事をした菊池は自分のデスクに戻っていった






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