8.不安と ページ8
「おまたせ。」
ティーセットを手に帰ってきた彼女が、それを私へ差し出してくれる。
紅茶のようだ。
「お話を聞かせてもらおうかしら。」
「はい。……この荘園に、ナワーブ、イライ、ノートン、マイクという人は居ますか？」
「ええ、居るわ。その4人とも。」
彼女の返答を聞いた瞬間、呼吸が浅くなった気がした。
期待していた通り、なのに心の底から喜べていないのは何故だろう。
私のそんな様子を見て、エミリーさんは真剣な表情で言葉を紡ぐ。
「やっぱり知り合いだったのね。……けど、不思議ね。皆出身は違う場所のはずよ。あなたも確か日本から来たのよね？」
「それについては、…うまく説明できません、ごめんなさい。とにかくその人たちに会いたくて……」
我ながら身勝手なお願いだ。
散々迷惑を掛けておいて、会いたい人に合わせてくれだなんて。
「分かったわ。知っている人に会えばあなたも幾らか気が楽になるでしょう。その4人を集めるわね。」
「ありがとうございます……！……あの、」
「うん？」
「もし、彼の体調が回復してたら…イソップともう一度話がしたいんです。」
「…あなたは平気なの？」
「はい、大丈夫。…大丈夫です。」
正直不安だ。
それでも今の私が縋れる相手は彼らしかいなくて、何より私が彼らに会いたくて仕方がない。
きっと、きっと、みんな私のことを覚えていてくれるはず。
そう信じたい。
「分かったわ。朝食後にでもあなたの部屋へ5人を向かわせる。あなたの分の朝食はこのあと私が部屋に持っていくわね。まだ出歩いたりはしない方がいいわ。ここは人も多くて刺激が強いだろうから。」
「何から何までありがとうございます……。」
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ちび(プロフ) - 続きが見たいです😭 (1月8日 15時) (
レス) id: 8dd546cbdc (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 凄く面白かったです！もしよかったら続きお願いします(T . T) (8月19日 11時) (レス) @page10 id: c1a52e78cf (このIDを非表示/違反報告)
たんぼ - あおいさん» 🤕とのお別れで号泣しました！！😭😭ゆっくりでも続きを楽しみにしています💞🍀 (7月19日 1時) (レス) id: 9978214574 (このIDを非表示/違反報告)
シズ - めっちゃ面白くて発狂してますw続き書いてください！！！！ (7月9日 19時) (レス) id: cb8fed4b67 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 更新ありがとうございます!!この作品が本当に大好きです!素敵な作品に出会えて幸せです‼︎続きも楽しみにしてます! (2023年1月18日 19時) (レス) @page10 id: 895a0a56e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いくらちゃん。 | 作成日時：2022年3月1日 22時
