【第五人格】イケメンが好きで何が悪い！

19.女子の見解 ページ19

「恋の予感ね。」

ふー、とどこか遠くを見つめながら断言したフィオナの透き通った声は、広い浴室にやけに響いた。


ナワーブと別れてから言われた通り大浴場へと向かったところ、既に先客がいて、

「あの戦うことしか脳のないナワーブがあ？」

大して興味もなさそうにそう問掛けるトレイシーに、

「私も彼が色恋に関心があるとは思えないわね。」

頷きながらそう言うマーサ。

「あら？そんなことないわよ。野生児みたいな彼だって人間なんだから。恋のひとつやふたつ、これまでにだって経験してるはずよ、きっと。」

ワクワクした気持ちを隠しきれていないウィラ。

この4人は先程ゲームを終えて、共に汗を流しに来たのだという。

そんな彼女たちに、ついさっきの出来事を話したのだった。

「あの新人のルカ・バルサーって人もAに一目惚れだったんじゃないかしら。凄く熱い視線で貴女達を追っていたし。」

「そういえばアイツ、Aのこといやらしい手つきで触ってたじゃない！その場に銃があったならぶっぱなしてたわよ。皆、あの男は危険よ。近付かないようにね。」

「えー、そうかなあ？わりと気が合いそうで仲良くしようと思ってたんだけど。」

ぷんすかと腹を立てるマーサにトレイシーは首を傾げる。
私もルカが悪いやつだとは思わない。
なぜならイケメンだから。

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