17.苛立ち ページ17
「えーと、あの、どちらへ行かれますのでしょ、」
「五月蝿い」
「ええ…」
賑やかなホールから離れて現在薄暗い廊下の奥。
わけもわからずされるがままついていって、たまに声を掛けてみてもこの調子。
彼は一体どうしてしまったのか。
と、不意に立ち止まったナワーブが私の方を振り返った。
そして言葉を発する暇も与えられず、どん、と壁に身体を押さえつけられる。
何、コレ。
ちょっと強めの壁ドン!?
「…これはどういう状況なんでしょうか。」
Aが上目にそう尋ねてきた。
その表情からは、不安や恐怖ではなく、期待とかそんな感じのプラスの感情が読み取れる。
「さっき言ったろ。説教すんだよ。」
冷たく言い放つと、「何の説教だよぉ。」なんて肩を落としている。
「説教が嫌なら逃げればいいだけの話じゃねえか。お前ならいつでも逃げられただろ。今だって。なんで俺の手を振り払わない?」
「えーと、
…ナワーブだから…?」
…こういうところだ。
俺はコイツのこういうところがムカつく。
考え無しで阿呆で変なところで正直。
自然と出てしまった舌打ちに、
びくりとAの肩が震えた。
お前がビビるなんてことあんだな。
「…よく分かったよ。お前が救いようの無い馬鹿だってことがな。」
嗚呼、
「ナワーブ…、ちょっと怖いよ…?」
イライラする。
「俺は元からこうだよ。知らないのはお前だけだ。
…折角だから教えてやろうか?男を舐め腐ってるお前に。」
顎を指で上げさせて、顔を近付けた。
Aは1度驚いた表情を見せて、
ぎゅっと目を閉じた。
何をされるのか分かった上で、
それを受け入れようとしているようにしか見えない。
俺はそのまま距離を縮めた。
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かみきれ(プロフ) - とても好きです!!お気に入り登録失礼します! (7月6日 13時) (レス) @page24 id: 1778223a4a (このIDを非表示/違反報告)
さっくらんぼー(プロフ) - いくらちゃん。さん» (*´꒳`*) (2022年11月5日 20時) (レス) @page23 id: 2f000690c5 (このIDを非表示/違反報告)
いくらちゃん。(プロフ) - 毎度ながら待たせてばかりで申し訳ないです(土下座)コメント嬉しいです!ありがとうございます!!! (2022年9月23日 10時) (レス) id: 30d3d73915 (このIDを非表示/違反報告)
さっくらんぼー - 【湖の宝石】さん» マジですかい…!!気長に待ちますわ♡♡(返信ありがとうです!) (2022年8月30日 8時) (レス) @page23 id: 2f000690c5 (このIDを非表示/違反報告)
【湖の宝石】(プロフ) - さっくらんぼーさん» 大丈夫ですよ。だっていくらさんは数年ぶりに更新してくれることだってあるんですから! (2022年7月29日 13時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いくらちゃん。 | 作成日時:2020年4月13日 0時