【ヒロアカ】手違いで男子として入学しました。 (ページ19)

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19.轟くんと二人ページ19

「僕たちこのままここで死んじゃうのかな。」

「…少なくとも明日になればここは開くし、死なねえ。気持ちしっかりもてよ。」

「……うん、そうだよね。

…轟くんって友だちいなさそうだし、冷たい人だと思ってたけど意外といい人なんだね。」

「お前失礼なやつだって言われねえか。」

昨日といい今日といい、私はなんてついていないのだろう。
明日には開く。確かにそうかもしれないけど、こんな暑さの中何時間も耐えられる気がしない。
その上私は体の形がバレないように上着も着ている。
既に体温は上がりきっているのだ。

「水瀬。」

「…え？」

追い込まれ黙り込んでいた私に、轟くんは上のある一点を指さして見せた。

「あそこに窓がある。俺が下になって担ぐから開けてくれ。」

確かにそこには小さな窓があった。
肩車をすれば届くか届かないかといったところ。
中から叫ぶより、そこを開けて助けを求めた方がずっといいに決まってる。
……けど。

「その案には大賛成なんだけど…、その、僕が下でもいいかな？」

「？良いけど、お前俺の事担げるのか。」

「…やってみる。」

流石に男の子に肩車してもらうのはちょっと…！

というわけで、私が轟くんを担ぐことになったのだが…。

「ぅ……」

「おい、やっぱ変わるって。」

「だい、じょぶ…」

長身でありしっかり鍛えられている彼の身体は想像以上に重く、ちっとも持ち上げられない。

「だから言ったろ。体格的に逆じゃないと無理だ。早く乗れ。」

「む、無理！」

「なんで。」

「なんででも…。」

あれ…なんか、クラクラしてきた…。

「はあ？ふざけてる場合じゃ、」
「ふざけてないんだって！！…ぅ……」

「じゃあなんで…って、おい！」