【ヒロアカ】手違いで男子として入学しました。 (ページ18)

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18.体育倉庫ページ18

「う、重……。」

「それ、持つか。」

「いや大丈夫。これで最後だし…。」

現在、体育で使った道具を轟くんと一緒に倉庫へ運んでいる。
この間緑谷くんに言われて初めて自覚したのだけれど、私は先生によくこういった事で頼られる。
…悪くいえば、こき使われている。

頼ってもらえるのは嬉しいけれど、急いでいる場面で片付けを任されると困ることもある。

例えば今日、この後放課後は病院へ行くつもりだった。
昨日の夜から寒気がするのだ。
おそらく原因は、雨に濡れたからだろう…。

「よいしょ…。やっと運び終わったね。お疲れ様。」

「ああ。」

それにしても、倉庫の中は一段と暑い。
壁は厚いし、ずっと密閉されていたから仕方ないけれど。…早く出よう。

今日は轟くんも一緒で助かった。
一人であの量を運ぶとなれば日が暮れてしまう。

急いで着替えて病院に行かなきゃ…あと1時間半で閉まっちゃうし。

ガタン、………ｶﾁｬ

「え？今の音なに？」

倉庫の入口の方で音がした。
扉が閉まるような…。

サーっと血の気が引いていく。

私は走って扉の方へ向かい、力いっぱい引っ張った。

「開かない…。」

もしかして、誰もいないと思われて鍵閉められた…？

私は思い切りドアを叩いた。
まだ近くに人がいるかも…！

「中にまだ居ます！！誰かいませんか！！！」

外からの応答は、ない。

「どう…しよ…。」

「水瀬、離れろ。」

後ろからやってきた轟くんに指示され扉から離れると、彼は扉に向かって攻撃を始めた。
こんなに間近で見るとやはり迫力がすごい…。

何度か開けようと試みるが、結局ビクともせず。

流石雄英と言うべきか。しかし今だけはその頑丈さを恨む他ない。

「携帯持ってる？」

「いや。」

「だよね、僕もない…。」

放課後だから誰かがここに来る可能性も低い。
勿論食料もない。それにこの息苦しくなるような暑さ。

もしかして、滅茶苦茶まずい状況なんじゃ…。