− ページ8
.
こんなの、ありえない。
夢?
妄想?
あ、幻覚?
寝すぎたのかな?
それともぶつかった衝撃で意識飛んだ?
やっぱ夢?
亜「大丈夫っすか?」
『あ、い、え、あ、はい!』
メ「ほんっとすみません!よそ見してて、」
『あ、いえ、あの、私もよそ見して、えっと…』
しどろもどろになって、
とりあえず立とうとしても
腰が抜けて立ち上がれない。
亜「あ、急いでましたよね」
そう言って、
はい、と手を差し出した亜嵐くん。
触れない。
無理。
だって、私の手、今すごい汚いし。
亜「よいしょっ」
手を取らない私の腕を掴んで
立ち上がらせる亜嵐くん。
メ「大丈夫ですか?」
『あ、はい!』
亜「足、擦りむいちゃいましたね」
『あ、いえ、あの、大丈夫です!ありがとうございました!!』
脳内大混乱のまま、
いたたまれなくなって
走って裏口のある路地に入る。
やばい、ドキドキしてる。
てか、めちゃくちゃ吃っちゃったし、
腰が抜けてたのと痛みで変な走り方になってたし。
変な奴だと思われてそう…
あー、あんな至近距離で
しかも腕掴まれて、
ありえないって!
いや、夢だろ!こんなん!
店長「あ、おはよー」
悶々としながら
制服に着替えて店内に入る私に
店長が声を掛ける。
『あ、おはよーございます』
「どーした、ぼけーっとして」
『いや、なんもないです』
「あ、そう?」
『はい』
気のせいか、って言いながら
店長は予約台帳を広げて
「さっき1件個室予約入ってさ。
今日ちょっとバタつくかも。」
って言った。
『何名予約なんですか?』
「んー、仮で5人って言ってたかな」
なんだ、少人数じゃん、
って思ってた私に店長は
「芸能人みたいなんだわ」
って。
聞いた瞬間、
浮かんだのはさっきのあの2人。
私の勘、結構当たるんだよな。
.
374人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さき(プロフ) - れっどあっぷるさん» ありがとうございます!コメント頂けて本当に嬉しいです!!更新なかなか遅いのですがこれからも応援して頂けると嬉しいです^ ^ (2018年1月3日 15時) (レス) id: e57df57395 (このIDを非表示/違反報告)
れっどあっぷる - すごくドキドキしました!!ほかの作品にはない独特の暖かさがあってほっこりしました!!続きもすごく楽しみです!!更新頑張ってください!!応援してます!! (2017年12月31日 13時) (レス) id: 42b2636626 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さき | 作成日時:2017年12月4日 14時