すてきな夜空 【 alan 】

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｢やばーい！超かっこいい！！｣
｢わかるー！美しすぎる…！｣
｢まじでこんなん近くにいたら失神するわー｣









大学の学食。

一歩足を踏み入れた瞬間、
耳障りな声。


食堂の一番奥に座ってるっていうのに
なんで入口まで声聞こえてんの。

どんだけうるさいの、あいつら。









｢あ！A〜！！こっち！｣

｢やっと来たー！遅いよ！｣









あの、うるさいのは私の友達。








『２人ともうるさいなぁ〜。』

｢はぁ？！｣







そう言いながら椅子を引いてくれるのは
黒髪ストレートロングが似合うミカ。

見た目は美人で近寄り難いけど
心は乙女。
(ちょっとメンヘラ気質が故、
彼氏とは続かない。)








｢ねぇねぇ！そんなことよりさ！
Aもかっこいいと思うよね！｣








興奮気味にそう問いかけるのは
色白でふわっとした茶色い髪が似合うナオ。
(バイト先の店長と絶賛不倫中)









『なにが？』

ナ｢これ！｣

ミ｢亜嵐くん！｣









２人がテーブルに広げた雑誌を指す。

ミーハーな私はもちろん彼を知ってる。






･･･いや、本当は知ってるどころか

その人さっき私の夢に出てきた。









ミ「Aは誰押し？？」

『え？』

ナ「どのメンバーが一番いい？」

『えーと・・・』







2人はGENERATIONSが大好きで、
私は会話に入れないことがよくあった。


元々かっこいいとは思ってた。

だけど、なんだか今更
｢亜嵐くんかっこいいよね〜｣
なんて言えなくて、
興味ないフリをしちゃう。









『よくわかんないなー』









そう言いながらも、
視界に入る彼の掲載ページ。

ふと目に入った【 愛媛 】の文字。

聞けば、彼は私と同じ愛媛出身らしい。



同じ愛媛出身ってのも相まって、
何故か私の胸はドキドキしてた。








不思議なもんで、
昔から誰かが夢に出てくると

その人のことを
好きで好きで堪らなくなる。







彼も例外ではないみたいだった。





私はあの目覚めた瞬間から
すっかり

亜嵐くんのファンになってしまった。



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