カルテNo.3 天使病、悪魔病 国木田独歩さん(22)、芥川龍之介さん(20) ページ8
「…できた」
何が?と加奈子の手元を覗き込む。
「天使?」
手の中には小さな可愛らしい天使の縫いぐるみが在った。
箱の中も覗いてみると、数えきれないほどの縫いぐるみが所狭しと詰められていた。
「もう直ぐクリスマス・イヴだから、小児科に届けようと思って、お手紙を貰って。リクエストの縫いぐるみなンです!」
猫や兎などから、恐竜やサンタなど、実に種類豊富だ。
「いいんじゃないか?子供も喜ぶだろう。」
「えへへ!」
「そ〜〜んな楽しそうな会話してるとこ悪ぃが、患者様がいらしている」
「あ。直ぐに向かう」
診察室へダッシュで向かう。
「こんにちは。主治医の四季Aです。」
「嗚呼」
「…天使病と伺いましたが。」
「嗚呼」
嗚呼しか云わねぇな…。
「痛みなどはありますか?あるのだとしたら、何処が、どのように痛みますか?」
「嗚呼、ある。背中が、ズキズキと痛む。」
「成程…。圭吾が背中を触診するので、其方にベストとシャツを脱いで、寝転んでください。」
「僕が、東野圭吾、です。背中触診致しますので…」
私はパソコンに向かい、カタカタとキーボードを叩き、カルテにペンを走らせていた。
「此処、痛みますか?」
「いいや」
「此方は?」
「ッ…」
「Aサン、患者様は両の肩甲骨から指一本…2cm離れた場所が痛むそうです」
「ありがとう」
「少し…膨らみを感じます。かなり進行している事が伺えます」
「ヤバいな…」
患者様に起き上って服を着るように指示し、尋ねることにした。
「国木田様、貴方様にとっての“幸せ”とは、なんですか」
「俺の幸せ?…予定通り物事が進むことだ」
「成程。今から実行しますか…。この後の予定は?」
「何処かでストレス無しに休む。そして静かな話し相手が欲しい」
「…ならば、ウチのベッドでよろしいでしょうか?」
「嗚呼」
くつろげるような空間であるはず…。
「それでは、189号室へ。ふふ、一番安らげる筈ですよ。じゃあ、香歩。」
「はいはい。患者さま、此方です」
てくてくと歩いて行った。
「ハァイ!お疲れ様!!次は悪魔病の患者様だよ!」
「るせぇな、ンなサーカスみてぇに云うんじゃねぇ」
「…」
うっわ〜〜〜〜〜〜…超☆絶苛ついてらっしゃるぅうううう!!!!
「あ…あなたの主治医の四季A…です」
「そうか」
行き成り殴り掛かろうとしてきた。
掌で受けて止める。
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萩野千紗(プロフ) - ももさん» 了解です! (2月13日 18時) (レス) id: b92ecbc300 (このIDを非表示/違反報告)
もも - 太宰治で、殺人病お願いしますっ!! (2月13日 18時) (レス) id: 12bc70a190 (このIDを非表示/違反報告)
萩野千紗(プロフ) - ももさん» 全然どうぞ!!奇病名とキャラ名をお教えください! (2月13日 16時) (レス) @page3 id: b92ecbc300 (このIDを非表示/違反報告)
もも - これリクエスト大丈夫ですか、、?? (2月13日 12時) (レス) id: 12bc70a190 (このIDを非表示/違反報告)
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