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37話 ページ40

赤くなっているちかくんと対照的で、私は焦り顔。


も、もしかして、痛いところでもあるのかな!?


心配ばっかりで、距離感も考えず。



「だ、大丈夫!?た、大変。は、早く保健室に行こうよ!!」

ちかくんの手を引き、保健室へ行こうとする。だが、ちかくんは動きもしない。


「ど、どうしたの。早く行こうよ。これからの試合に影響したら嫌だもん!」


「ーーから。」



ちかくんの声が拾えない。いつもの声と違うことだけが伝わる。



「なんてーーー」


「もういいから!!ほっといてくれ!」


ちかくんの怒鳴り声が耳に響く。足と口が思い通りに動いてくれなくて、あ、え、みたいな声しか出ない。




「菅原さんのところにでも行けばいいよ。」




圧倒的な拒絶。私が気安く触れたから?振られたのに馴れ馴れしくするから?


たくさんの理由が当てはまりすぎて、答えを言われるのが怖い。





「離れようよ、お互い。」



やっぱり、駄目なんだ。一緒にいるのも、友達にだけでも戻れたらいいななんて思うのも、まだ好きでいちゃだめかな?なんて願うのも。




許されるわけ、ないんだ。


苦虫を噛み潰したような顔をして、斜め上を見てちかくんは立ち去った。


わたしは、一気に力が抜けたような感覚に陥って、座り込んでしまった。

 


「千紗、!」



千明先輩に支えられながら、保健室へと向かっていった。

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はちみつ檸檬 - ファンミさん» 喜んでいただけて、嬉しいです!自分が好きな話を作っているので好きって言ってくださって安心しました! (2019年7月25日 9時) (レス) id: 5964d6c924 (このIDを非表示/違反報告)
ファンミ - 失礼しますっ!自分、縁下くんも好きだし、こういう話も好きです!!これからも頑張ってくださいね!!応援してます!! (2019年7月24日 12時) (レス) id: c64ff5576e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はちみつ檸檬 | 作成日時:2019年1月1日 1時

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