目が覚めたら産屋敷邸だった件。3

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貴方side

『黙って聞いていれば何なのですか、貴方達は。』




人を侮辱して馬鹿にして、下に見ることでそれがコミュニケーションに繋がると思っているやつと今ここで共にいるなんて反吐が出るな。




｢あ？何って…
ハッ、コイツらの弱さを突きつけさせてやったんだよ！！｣


｢そうそう、現実見ろってこと〜〜｣






…現実見ろはこっちのセリフだ。

気持ちの悪い、何が弱さだ。



2人は決して弱くなんかない。それはもう当然私はわかっている。
それをこの2人は知らないなんて、とんだ恥知らずだな。




獪岳の事は、前からすごいと思っていた。

生きるためなら、というその野性的な野心も。私とはまるで違う。

彼は自分に必ず何かがあるはずだと信じている。
信じる事で、強くなろうとしている。それはすごい事だ。



善逸だって、すごいところは沢山ある。

獪岳のことを努力してるやつだ、と言っているが、彼が言うことか、と思う。
善逸だって本当は凄く努力家なんだ。ただ、それを他人に見せようとしないだけ。
任務でいつも騒いでいるが、最後には必ず行くし、必ず鬼を倒してくる。人を、守ってくる。






そんな2人には、それぞれのもつそれぞれの強さがある。








『……柱になれない？強い剣士になれるわけない？

そんなのだれがきめたんですか。

だれだって昔は弱かった。でも今は昔よりは強くなった。


人を助けるのに強いも弱いも関係ないと思います。

大切な人を守るため、強くなるため、一緒に戦いましょうよ。
鬼のいない、幸せな毎日を手に入れるために。』













『大体、なぜ壱ノ型しかできなかったら駄目なんです？

なぜ壱ノ型ができなかったら駄目なんですか？

……なぜそんな見方しかできないんでしょう。

そんなの、足りないものは補い合えばいいんですよ、2人で、半分、持てばいいんですよ。』








「はぁ…？」

｢何言ってんだ、お前…｣










獪岳も善逸も、これに関してはポカンとしている。というかさっきから獪岳が驚いてばっかで全然反応してくれないんだけど大丈夫？？？？










『なぜ、全てできて当然、なんですか。出来ないことも、当然でしょう……！！！』









『戦えなくても、傷を癒すことができたりするから藤の家紋の家や蝶屋敷があるでしょう。
刀は作れても、戦えないから鬼殺隊があるんでしょう。

そうやって、助け合いながらできてるんですよ。』

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