目が覚めたら産屋敷邸だった件。3

112 ページ20

貴方side



ふと、煉獄さんの顔が目に入る。


(『う、うそ…目が…』)





そこには原作のように片目を失っている煉獄さんの姿が。






(『な、なんで…ちゃんと守ってたはずなのに…』)




腕がなかったり腹の貫通こそないが、守りきれていなかった事に酷く罪悪感を感じた。






(『…そうだ。壱ノ型で…』)





壱ノ型ならかろうじて目は治せるはず。そう思った私は即座に行動へ移した。






『…天の呼吸 壱ノ型
晴天乱流』





刀を握り、そう呟く。






善逸｢…ッAちゃん！！！もう呼吸は使っちゃだめだ！！
ただでさえその姿なんだよ！？！もう死んじゃうよ！？？｣





『ぜ、いつくん。わ、たし、みなさん、たすけ、たい、から…』





そう言うと同時に、刀からふわぁと明かりが出て、私たちの頭上へ光が昇る。




すると、みるみるうちにすぅ…と体の傷が治っていく炭治郎と伊之助、そして煉獄さんの片目。





煉獄｢…！！
これは一体…｣





『わ、たしのこの技、治療ができるんで…』



そこで私は声が出なくなり急に視界がグラッと揺れた。






炭治郎｢ッA！！！｣





ドサッッ




(『…あれ、私さっきまで木に寄りかかってたのに…』)





いつの間にか冷たい地面に触れている。





『あ、れ、』





煉獄｢…お嬢、もう話すな。

君はどうして…自分のことを少しは考えたらどうだ。｣






う、うひゃあ怖い。おこ柱ですよ今の煉獄さん。





『…ごめ、なさ、』







善逸｢もう喋っちゃダメ。｣






ぜんいつ、そう口にしようと思ったがもう声が出せなかった。








(『…あー疲れた。過去一疲れた。やっぱり上弦相手だとヤバいな。体力の消耗半端ない。』)






先程の壱ノ型で身体を癒せて回復できるかと思ったが
結局呼吸を使っているのであまり今の自分には効かなかった。






(『…眠たい。』)







物凄く瞼が重い。心做しか心臓も痛い気がする。








(『やば、もしかして自分死ぬ？』)






少しの不安が過ぎったが、まあこの先原作通りいけば誰も死なないだろうから、…








、









、









いや死ぬわ。めっちゃ犠牲者出るわ。
最終決戦めっちゃ死んじゃうわ。






だめだ、ここで死ねない。






そう思い意地でも目を開けようとするするがもうそれはそれは強烈すぎる睡魔に襲われる。









(『だめだおきろ自分！！！』)

113→←111

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す