目が覚めたら産屋敷邸だった件。3

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貴方side




炭治郎「いつだって鬼殺隊はお前らに有利な夜の闇の中で戦ってるんだ！」





「生身の人間がだ！きずだって簡単には塞がらない！失った手足が戻ることもない！」




「逃げるな馬鹿野郎！ 馬鹿野郎！ 卑怯者！」









「お前なんかより、煉獄さんとAの方がずっと凄いんだ！強いんだ！」









「煉獄さんとAは負けてない！ 誰も死なせなかった！」









「戦い抜いた！ 守り抜いた！！」









「お前の負けだ！煉獄さん達の……









勝ちだ！」









「うあああああああああ！！！ あああああ！！ わあああ！」









そう叫び続ける炭治郎に、煉獄さんが優しく声をかけた。








煉獄｢…もうそんなに叫ぶんじゃない。｣







煉獄｢竈門少年が死んでしまったら俺たちの負けになってしまうぞ。｣









『…そ、うですよ、炭治郎くん。』









そう言うと、炭治郎達はハッと我に返ったように私の方へと駆け寄ってきた。







煉獄｢…無理をするなと言っただろう。｣






『そ、うですね、ごめんなさい、』






体全身に力が入らなく、木の幹へ寄りかかった状態で話す。






炭治郎｢A！！すまない、俺が、俺が強かったら、俺が…｣





そう炭治郎がいつもとは違う弱った部分を見せるので、思わずふ、と笑みが溢れる。







炭治郎｢ッ！？何笑って…｣









『ご、めんな、さい…
炭治郎くん、は止めてくれたの、に、
私が勝手に、無理矢理入った、から、
何も、悪くない、ですよ…』




でも、でも、と繰り返す炭治郎。




『もー、だ、いじょぶ、ですよ。
この通、り、目も腕も、足もあります、から、』




炭治郎｢そういう問題ではなくてな…！！｣









そうしばらく炭治郎からお説教を受けていると、









｢おいA！！！死ぬんじゃねぇぞ！！！
俺様があんな糞鬼ぶっ殺してきてやる！！！｣







と伊之助がやって来た。









糞鬼、と言っているが、猗窩座は人間時代とても悲しすぎる運命の性にいた。


大切な人を守りたい、ただその思いだけを胸に強くなろうと決めたのに、いつしかその拳は守る拳から人を殺める拳へと変わった。



救済こそもうできないが、終わりは穏やかなものであって欲しい。









『じゃあ伊之助くん、強くならないといけませんね。』









伊之助｢っあったりまえだ！！！｣

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