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獪岳side
自分と同じ、霹靂一閃を使えるようになりたいと思いを持ったヤツに出会えるなんて思ってもいなかった。
(「…別に、霹靂一閃とお前が使う技は別モンだろ。」)
『え?』
こいつが驚きながら此方へ顔を向けるので、
声に出ていたのか、と気づく。
獪岳「…別に、色が青いとか似てるからとか
なんも気にすることねぇだろ。
誰も真似したとか思わねぇし、色が青いからなんだよ。
それが、お前が作った呼吸なんだろうが。
色なんざ関係ねぇ、それがお前が使う技なんだよ。
嫌いなら嫌いなりにその技が好きになれるように鍛え続けろ。
それがお前ができることだろ。」
そこまで言ってハッと我に返る。
(「何言ってんだ俺は」)
らしくもねぇ、と思いチッと舌打ちをする。
ふと餓鬼の方へ目をやると、目を丸くパチクリとして驚いている。
先程まで自分が驚いている側だったので
なんだかいい気味だな、と思い気分が良くなった。
『く、桑島さんがそんなこと言ってくれるなんて…』
と照れたように言ってくるこいつはやっぱり気持ちわるいが、らしくもないことをしたことに後悔は不思議としていなかった。
獪岳「…それ、やめろ。」
『え?』
獪岳「その桑島さん、っていうの、気持ち悪ぃんだよ。やめろ。」
『えぇ…』
自然と口にでていたそれに、自分でも少し驚いた。
だが、
『…獪岳…さん?』
そう呼ぶこいつに嫌な気はしない。
さん付けなのも少し気に食わない。
さっきまで嫌いだったのに俺は気がおかしくなったのか。
『…獪岳さん、やっぱり強いですね。』
現に今も、こうしてこいつに手を取られても振り払う気はしない。
むしろ、いきなり何してんだ、と顔が少し熱くなる。
獪岳「な、なにがだよ。」
『だって、こんなに手にマメもできて、傷もあって…
やっぱり、善逸くんとはまた少し違う、強さを持っていますね。』
そう言ったこいつはきゅ、と両手を自分の手で包んだ。
獪岳「ちょ、なに、すんだよ。」
『…あ。あっあああああ!!ごごごごめんなさいいいいいい!!!』
声をかけると我に返ったのかすごい勢いで手を離したこいつ。
それを少し名残惜しいと感じてしまったのは気のせいか、。
その後あのカスの名前が出てきたのことに気づき、
「カスに会ったんか?」と聞くと、『か、カス??』と戸惑いながら聞いてくるので
認めてはいないが善逸が弟弟子なのを話した
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奥山乃愛(プロフ) - 私鬼滅の刃のキャラ全員好きなんで累がもし生きてるなら嬉しいです……… (2022年6月9日 18時) (レス) @page19 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - すいません質問です!この小説累って生きてますか? (2022年6月9日 18時) (レス) @page11 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
ぴゃさん - 自分の名前でやったら無事キュン死できましたありがとうございました (2020年11月7日 14時) (レス) id: e5f52d7032 (このIDを非表示/違反報告)
MAER - こんばんわ!素敵な作品ですね!応援してます:) そういえば68話の最後の方「なほ」が「かな」になってましたよ! (2020年7月26日 22時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
コットンキャンディー(プロフ) - ちょっと遅れましたが続編おめでとうございます!短編?面白かったです!体調に気をつけて下さいね(*^^*) (2020年6月16日 23時) (レス) id: 5295ad42ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タラの芽 | 作成日時:2020年5月29日 14時