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Noside
今夜は合同任務だと言うので相手との集合場所に向かっていた1人の少年。
合同任務は嫌いな方で、1人の方がやり易いし気分も楽。
そんな少年は少しイライラしながらその場所へ歩いていた。
(「上官じゃなかったら置いてってやる」)
今までもずっとそうしてきた。そしたら相手側も任務でない限り関わらなくなった。
今回もそれでいこう、そう思いながら少年は歩いていると、鴉とのやり取りで決めた場所へ近づいてきた。
もう既に森の中に入っている場所での集合であったため
少し薄暗くなってきた空を見ながら中へ歩く。
(「もうじきに鬼が出る。」)
いつでも鞘から刀を出せるように構えながら前へ進み続けると、
見たこともない呼吸を繰り出す女の姿を見つける。どうやら呼吸の練習をしているようだ。
(「あいつが今回の相手…」)
白と空の羽織が風で翻り、黄金色に輝く髪を靡かせる少女。
その色にふと自分の嫌いな例の金髪野郎を何処と無く思い出させる。
そのことに一瞬眉を顰めたが、それもまた一瞬で終わり、どこか儚げな横顔に、目を奪われた。
ハッと我に返り頭を振る。
(「っ大体、あんなガキと一緒なのかよ。」)
呼吸はなにやらよく分からない物だが、どうせそれまでの力に過ぎない。
見たところ階級も自分よりも下に見えるし、これはいつも通りにいける、
そう確信した。
少年が近づいてきたことに気がついたのか、少女がバッと此方へ顔を向けた。
すると、何故かその少女は焦ったような、困ったような…とりあえず動揺を隠しきれていないような様子だった。
(「なんだコイツ。気持ち悪ぃ。」)
そう思い尚更早く
別行動をすることを言おうとすると、
『わっ私はA、…う、産屋敷Aです。足引っ張らないように頑張りますのでどうかよろしくお願い致します。』
と律儀に挨拶をしてきた。
少女の名前を聞いた瞬間、少年は理解する。
産屋敷A。最近隊士の中でも少し噂になっている女隊士。まさか本当にいるとは。
御館様、基、産屋敷耀哉の愛でる子となればこちらも無礼な態度は取れない。
産屋敷に忠誠を誓う気などあまりないが、ここは良い行いをしておいた方がいい。そう考えた少年はだりぃな、と思いながらも今回の任務は2人で遂行することに決める。
『あ、あの、あなたの名を聞いても…?』
そう少女に言われたので仕方なく名を述べる。
「俺は____________」
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奥山乃愛(プロフ) - 私鬼滅の刃のキャラ全員好きなんで累がもし生きてるなら嬉しいです……… (2022年6月9日 18時) (レス) @page19 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - すいません質問です!この小説累って生きてますか? (2022年6月9日 18時) (レス) @page11 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
ぴゃさん - 自分の名前でやったら無事キュン死できましたありがとうございました (2020年11月7日 14時) (レス) id: e5f52d7032 (このIDを非表示/違反報告)
MAER - こんばんわ!素敵な作品ですね!応援してます:) そういえば68話の最後の方「なほ」が「かな」になってましたよ! (2020年7月26日 22時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
コットンキャンディー(プロフ) - ちょっと遅れましたが続編おめでとうございます!短編?面白かったです!体調に気をつけて下さいね(*^^*) (2020年6月16日 23時) (レス) id: 5295ad42ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タラの芽 | 作成日時:2020年5月29日 14時