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貴方side
どんどん言葉が溢れてくる。
『こ、呼吸が使えなきゃ、強くなれない…それはそうかもしれません、。
で、でも、それは、一般的に言えば、だと思います…!
つ、強くなきゃ、人を守りたいという思いで鬼殺隊に入ってはいけないんですか、!
強くなきゃ、会いたいと思っている人のために、鬼殺隊へ入っちゃいけないんですか……!』
玄弥 「…ッッ!!」
『私は、そうは、思いません!あ、あなたのような方がいても何も、思いません。
む、むしろ、、すごい、と、思い、ます!
鬼を食べて鬼を狩る、いいじゃないですか…!
鬼を利用するのも戦いのひとつです!
そ、それに、それはしっかりと鬼殺隊へと貢献できています!
間違えなく…あなたは誇ってもいい能力、いや、武器をもっています……!!!』
玄弥「…武器…」
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玄弥side
“誇ってもいい武器を持っている”
そんなこと言われたのは初めてだった。
この女は俺を見つけて鬼を食っていてもなにも怖がりもしなかった。
こいつの話によると自分は優れた味覚をもっており呼吸も使えると言う。
……なんで俺はそ̀っ̀ち̀の̀味̀覚̀じゃないんだ。
それに顔立ちも整ってるこいつには嫉妬心しかなかった。
悔しさから「恵まれたやつでいいな、」と皮肉を言ってしまった。
鬼殺の才能がない俺に戦う術などほとんどない。
そんな鬼を食らうことしかできない俺に、こいつは
『誇ってもいい武器を持っている』と言った。
なんなんだ、ついさっき会ったばかりなのに。
初めは同情でそんなこと言っているのかと思ったが、
俺がずっと心に貯めていた邪悪な何かが少しスっと溶けていくような、
そんなきれいな金色の瞳を向けられながら話すこいつに対して
“同情しているだけ”という考えは消えていた。
初めて人に認めて貰えたような気がした。
一通り話したこの女は肩で
はぁ…はぁ…と息をしていた。普段あまり話さないのだろうか。
そのことを思うと更にこいつの言うことが嘘偽りのない話に思えた。
「……そうか。まさかまだこんなちっこいやつにこんなこと言われるなんてな。」
こいつは背も低く歳も若いように思えた。
『ちっ…!?ちっこ…!?あ、あ!そ、そうだ、ごめんなさい…こんな初対面でヅケヅケと…』
申し訳なさそうにしていたが、
「……気にしてねぇよ。
お前。死ぬなよ。」
そう言って俺は去った。
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ひー(プロフ) - マイケルワカメwwすごくツボww (8月2日 9時) (レス) @page1 id: c24c294ffd (このIDを非表示/違反報告)
ミク - 私も、マイケルワカメが面白かったwwww (2021年9月25日 16時) (レス) @page39 id: c0f1b840e0 (このIDを非表示/違反報告)
まーちゃん姫 - 名前のセンスがありまくりですね!尊敬をこえて讃えます。 (2021年1月9日 16時) (レス) id: cabfd4d154 (このIDを非表示/違反報告)
ぴゃさん - 焦ってる味ってどんな味なんだろ…今度友達が焦ってる時食べさせてもらおっ!← (2020年11月7日 14時) (レス) id: e5f52d7032 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ - ぽむさん» 本当それなw (2020年6月6日 15時) (レス) id: 30bf734d60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タラの芽 | 作成日時:2020年5月23日 13時