お隣さんが不審者なんですが【fj】 (ページ45)

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お隣さん、四十二日目。ページ45

「あ、Aちゃん久しぶり～」

玄関を開けると、出迎えてくれたのはヒラ君。
相変わらず可愛いなぁ。

「久しぶり、ヒラ君！遅れてごめんね？」

「大丈夫大丈夫。みんな待ってるから早くおいで」

「……俺は無視！？」

私に挨拶して、すぐにリビングに戻ってしまうヒラ君の背中に、フジ君の悲痛な叫びがぶつかった。
ヒラ君はフジ君の方を真っ直ぐ見て、やがて言った。

「お前は後で集合な」

「ひっ……」

態度の変わりようやばいな。
さすがは最俺のサイコパスだわ。
そう思いながら、フジ君と一緒にリビングのドアを開けた。

「おお、Aちゃん久しぶりだな！フジとは上手くやってるか？」

ソファに座ってこちらに笑いかけてくれたのは、
こーちゃんだった。
私はそれに負けずに笑って答える。

「こーちゃん久しぶり！勿論仲良くやってるよ！」

てかなんでみんなフジ君には話しかけようとしないの。突然の不仲説やめて。

「よぉ、遅かったなぁお二人さん」

ソファの後ろからひょっこり顔を出したのは、キヨだった。いやお前……

「「どっから出てきてんだよ！！」」

あ、フジ君とツッコミ被った。
ヒラ君とこーちゃん、それにキヨも私達の目の前で笑いをこらえている。

「さっすが似た者カップルだわ」

「いや、これは誰でもツッコミ入れるよね？」

似た者カップルとか関係無いわ。
てかそんなに似た者同士じゃないよ多分。
この空気が耐えきれなくなったのか、突然フジ君が話を変えた。

「き、今日はゲームする約束だよね！？時間無くなっちゃうし早くやろう！？」

「必死か」

こーちゃんの鋭いツッコミ頂きました！
相変わらずのツッコミスキル、流石だな。

「今日は何やるの？」

「そうだなぁ。確かAってマリオ苦手だったっけ？」

「マリオ？……あぁ、アクションは結構苦手かも」

そう答えると、キヨはニヤリと笑って、ビシッと人差し指を立てて天井に突き上げた。

「それじゃあ今日はマリメで俺が作ったコースをAにやってもらおうか！！出来なかったら罰ゲームな！！」

「やめろください。ていうか罰ゲームって何？」

「コンビニで人数分のプリン買ってきて」

「普通！！」

キヨのことだから突拍子もないような罰ゲームを言い渡されるかと思ったけど、それならいいか。

その後、結局クリア出来ずに人数分のプリンを買ってくることになったけど、この結果は目に見えてたよね。