６.［Day1］ ページ6
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夏の朝はあまり好きじゃない。
汗でぺたぺたした体が心地悪くて
すぐにお風呂場に向かう。
まだ起きていない頭を叩きながら
洗面所の扉を開けると。
『っ、わ』
「え、」
濡れた髪に、Tシャツ１枚の女の人がいて。
固まった俺をよそに彼女はぴしゃんと戸を閉めた。
『っごめん、借りてます…』
その声でやっと昨日のことを思い出した。
そうだそうだ、彼女は例の。
「ごめん、俺こそ、」
『もうでるからっ』
「うん、居間にいるから教えて」
くしゃっと頭をかきながら
ぺたぺたと裸足の足を床にくっつける。
-
「あれ？」
俺の声にふたりが振り向く。
「なに、」
「ねえ台風どこ行ったの？」
『もう熱帯低気圧になったらしいよ？』
どうやら俺より早起きでニュースを見たらしい。
美勇人くんはいつもより一人分多い朝ごはんを
せっせと作って、せっせと運ぶ。
「ねえ、いつの間にそんな仲良しなの？」
「内緒〜、」
『ふふっ、美勇人くんでしょ、覚えたよ』
ああ、やっぱり綺麗なんだよな。
呑気にそう見つめていると
美勇人くんに思い切り頭をはたかれる。
「いってえ！」
「今日から店始まるからな」
『お店？』
首をかしげた彼女に俺が説明する。
「そ、海の家。」
『そこの海で？』
「うん。
いつもはこんなに空いてるのに夏は混むの、ここ」
窓から見える海は
今日も明日も明後日も、いつだって青い。
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ささら(プロフ) - ハルさん» こちらこそ読んで下さりありがとうございました！！ (2018年9月15日 1時) (
レス) id: 2c41b8cfc0 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - キュンとして切なくてステキなお話ありがとうございました！ (2018年9月4日 22時) (レス) id: a070df98c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ささら | 作成日時：2018年8月6日 20時
