１３. ページ13
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『………顕嵐くん、』
「ん？」
『ありがとう、泊まらせてくれて』
儚い笑顔を見せた彼女は
また一筋、宝石みたいな涙を流した。
俺は、どうしていいかわからなくて
本能的に彼女を抱きしめた。
「……いかないで、」
『……………それは、』
「……ずっといてよ、ずっと、この島にいてよ」
隠してた気持ちは、一度溢れたら止まらない。
困る彼女に気付かないふりをして
全部伝えてしまえばいい。
「……たぶん、好きなんだよ、Aのこと、」
軽い男だって思われるかもしれないけど
こんな短い期間でって思うかもしれないけど
"好き" になっちゃったんだから。
『っ……ずるいよ、顕嵐くん、……』
彼女は、俺の服をぎゅっと掴んで
嗚咽をあげて泣いた。
ストッパーが外れてしまったみたいだった。
ぼーんと大きな時計が時間を知らせた。
ああ、今日が終わる。
俺の胸の中の彼女は
明日、帰ってしまう。
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ささら(プロフ) - ハルさん» こちらこそ読んで下さりありがとうございました！！ (2018年9月15日 1時) (
レス) id: 2c41b8cfc0 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - キュンとして切なくてステキなお話ありがとうございました！ (2018年9月4日 22時) (レス) id: a070df98c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ささら | 作成日時：2018年8月6日 20時
