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fouty-five ページ5
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美勇人くんは俺に無理するなって言う。
けれど、体は自然と
店のほうへと向かっていって。
自分でも、病気みたいだなって感じる。
「今日も来てくれてありがとう、」
「大丈夫だよ、＿＿ちゃんは頑張ってるよ？」
「俺はいつでもここにいるからね。」
甘い甘い誘惑の言葉は、俺の鎧で
すらすらと口から出て戻ったりはしない。
Aのために、ふたりのために、
俺は無理をしなきゃいけないんだ。
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トイレに行って戻ってくると
入口に、店長と美勇人くん、
それと紺色のスーツ姿の男が立っていた。
あぁ、これは。とデジャブを感じた。
俺は相手に気付かれる前に
そっちにズンズン歩いていく。
「………今度は、なに」
「おー！やっぱりいるやんかぁ。
この２人、アランはいないって言うんやで？」
店長と美勇人くんは、俯き気味に
気まずそうにしていた。
その優しさが、胸に痛いほど染みる。
「…すいません、ご迷惑おかけして」
「あらん、大丈夫なの…？」
「うん、悪い人じゃないよ」
きっと。
だって俺は何も知らないんだから
善か悪か、なんて。
俺は、２人に一度頭を下げ、
店を出ていく。
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作者名：ささら | 作成日時：2018年2月23日 20時
