価値とは8 ページ10
薬「大将！！」
姥「大丈夫か？」
A「あぁ」
薬「ちょっと失礼するぜ、少しはだけさせるがずまんな大将…」
A「大丈夫よ、薬研。見苦しいものをごめんね。」
薬「え、いや、その、は？！」
姥「ゴホン…」
薬「はぁ…大将、そんなことないと思うぞ、俺はそーゆーのわからないが…だが、その…」
姥「薬研…？('A`)」
薬「や、その、あぁっと…すまん、傷を見るな…」
どうした、こいつら。
まぁ傷見せる時はいつもこんなようなものだが…
A「…………」
薬「大将……これはどういうことだ？」
姥「主、こんなになるまで放っておいたのか？！」
私の傷は昔とは違い、左脇腹に亀裂なような傷跡だった。勿論、小さかった。
だが、今はその亀裂は広がっていてグロテスクになっている…それは、日に日に広がっていき、ときたま痛みまで発祥するようになった。
A「大したことは無い、少し痛むくらいだ」
薬「これのどこが大したことは無いなんだ！！大将！どうして早く言ってくれなかったんだ！！！！」
姥「俺が…そばにいながら…そんなに頼りなかったのか？俺は、あんたの刀だと分かって帰ってきたのに…俺は、そんな頼りないのか？」
A「ちが…！」
薬「大将、ちゃんと俺たちは皆あんたの仲間だ。みんな大将が大好きなんだよ…」
A「…」
姥「俺や兄弟、それに安定や不動、骨喰だって…あんたのそばに良くいるやつやそのほかの刀達もみんなあんたのことを尊敬し、あんたのことが大好きなんだ。だから…」
A「ごめんね、頼りなかったとかじゃないの…ただこの傷が広がったことによって消太くんやみんなが雄英に入学することに反対すると思ったから…それにこれは兄に付けられた傷だ…だから、心配を…かけたくなかったの…」
そう、これは11年前…私の両親を殺した兄が私につけた傷…これは、私が終わらせなければならない…だから、ほかの人を巻き込みたくなかった。
あの日、兄の言った言葉はきっと、この先何かを起こすことになると思う…
A「ごめんね…」
姥「……」ギューッ
A「え、まんば…？！」
姥「俺はあんたの刀、山姥切国広だ。誰がなんと言おうと、俺はあんたのために戦う。それは、主が大切だからだ。」
薬「あぁ、俺はみんなそうだぞ！」
A「ふふ…そっか」
もう、ひとりじゃないんだったな…
続く (更新停止中)
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作者名：桜猫 | 作成日時：2018年8月13日 12時
